HOME |チッソの継続会社JNCが、50年ぶりに新水力発電所建設(FGW) |

チッソの継続会社JNCが、50年ぶりに新水力発電所建設(FGW)

2013-05-16 15:21:16

JNCindex_logo001
JNCindex_logo001チッソの継続会社として2011年に発足したJNC(ジェイエヌシー)が、九州荷物自家水力発電所の出力を最大で現状比2割増の約11万キロワットに増強する。今後、数年かけて発電所を設備更新するほか、約50年ぶりに発電所の新設も検討しているという。

JNCは2011年にチッソから、水俣病被害の補償業務以外の事業譲渡を受けて発足した。液晶関連や電子部品、不織布、肥料、合成樹脂など化学品を中心に幅広い業務展開をしている。

旧チッソが所有していた水俣製造所(熊本県水俣市)などの発電設備も継承している。熊本県を軸に九州に13カ所の発電所を持ち、その発電出力は計9万3200キロワットになっている。現在は、その7割を九州電力などに売電している。

しかしJNCは今後のエネルギー価格の上昇への備えと、エネルギー自給のために、自前の発電力を強化することにした。すでに同県五木村や鹿児島県内の発電所で発電機やインフラの更新に入った。これにより発電出力を約1割高めることになる。

 

電気化学工業も2015年までに自家水力発電の能力を07年比10%向上させ、また17年をめどに同発電所を新設する。

歴史的に同発電を製品製造に生かしてきた化学企業は再生可能エネルギー固定価格買取制度の開始や電力料金引き上げを受け、水力発電の拡大にかじを切る。