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参院も原子力特別委設置 だが再稼働、原発輸出等は審議しない見通しという 国会議員は何考えているの?(東京)

2013-08-08 13:52:22

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fukushimakokkaiPK2013080802100064_size0参院は七日、原子力問題特別委員会(委員長・自民党の藤井基之氏)を設置した。東京電力福島第一原発事故を検証後、解散した国会の事故調査委員会が設置を提言してから一年余り。参院選前まで野党が過半数を占めていたため、自民党が特別委に閣僚を呼ばれて追及されるのを嫌い設置が遅れていたが、参院選の大勝で主導権を握れると判断し、設置を受け入れた。 (宮尾幹成)


 国会事故調は昨年七月、衆参両院議長に提出した報告書で「原子力問題に関する常設の委員会」の設置を提言した。ところが衆参とも反応は鈍かった。




 国会での委員会設置は与野党で構成する議院運営委員会の全会一致で決めるのが慣例。しかし、自民党だけでなく民主党も設置に消極的だった。民主党の閣僚経験者は「一部議員が支援を受ける電力会社の労組に配慮している」と指摘した。




 衆院は、自民党が政権復帰した今年一月にようやく原子力問題調査特別委員会を設置した。しかし、閣僚の出席を求める野党と拒む与党が対立し、審議に入れなかった。




 最終的には野党側が譲歩。全会一致で決めた場合以外は閣僚は出席せず、政府の原子力政策を決める立場にない原子力規制委員会の田中俊一委員長らが答弁するという不完全な形でスタートした。




 参院でも自民党主導で委員会が運営される可能性は高い。そうなれば、審議対象が規制委の扱う技術的な事柄に限られ、再稼働や原発輸出の是非といった政府の原発政策そのものが審議されない見通しだ。野党の参院議運委メンバーは「参院選前に設置できなかったのは致命的だ」と指摘している。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2013080802000159.html