HOME10.電力・エネルギー |ドイツで広がる自家発電、産業界では20%にも コスト削減、エネルギー効率化、温暖化対策(AFP)”高い買電”依存の日本企業との違い |

ドイツで広がる自家発電、産業界では20%にも コスト削減、エネルギー効率化、温暖化対策(AFP)”高い買電”依存の日本企業との違い

2014-06-09 13:05:38

ドイツのベルリンの住宅屋根に設置された太陽光パネル(2014年3月19日)
ドイツのベルリンの住宅屋根に設置された太陽光パネル(2014年3月19日)
ドイツのベルリンの住宅屋根に設置された太陽光パネル(2014年3月19日)


【6月9日 AFP】ドイツ南部フライブルク(Freiburg)のクラウス・マイヤー(Klaus Meier)さんは、家族経営のホテルで自家発電を始めた理由を3つ挙げる──「コスト削減、エネルギー効率、気候保護」だ。

エネルギー自給自足は、ドイツの小規模事業者や住宅所有者、学校、病院、工場で広がっており、マイヤーさんもそれを選んだ。

ドイツの年間消費電力約600テラワット時のうち、約8%にあたる50テラワット時が自家発電だ。住宅の屋根にソーラーパネルが次々と設置され、工場にガス発電所が続々と建設されている。事業・エネルギー消費者団体によれば、産業界では自家発電のシェアは約20%に上る。

企業が自家発電する主な目的はコスト削減にある。

ドイツは欧州で電気料金が最も高く、既存の電力の場合、電気料金の3分の1が政府財源となる。だが自家発電なら非課税だ。ドイツは国を挙げて化石燃料と核燃料からクリーンエネルギーへの「エネルギー転換」を行っており、同政策の補助金の財源となる税金もある。だが自家発電ならばこれも免除される。

メイヤーさんは10年前、19世紀の建物を利用した客室45の4つ星ホテル「パークホテルポスト(Park Hotel Post)」に、ガス燃料のコジェネレーション(熱電併給)システムを導入した。

費用は5万ユーロ(約700万円)かかったが、「予想してたよりも早期に投資を回収できた」という。

■大手工場では以前からトレンドに

この流れは、自給自足とコスト削減を重視するドイツの大手企業がかなり前から採用してきたものだ。

「わが社がルートビヒスハーフェン(Ludwigshafen)で自家発電している電力に仮に課税されたとしたら、50万ユーロ(約7000万円)ほどのコストになる」と、独化学大手BASFの取締役会会長クルト・ボック(Kurt Bock)氏は語った。BASFはドイツ南西部の工場で3基のガス発電所を運用している。

独自動車大手ダイムラー(Daimler)はジンデルフィンゲン(Sindelfingen)の工場にガスタービンを新設するために4000万ユーロ(約56億円)以上を投資した。この投資により工場の発電量は44%増加する見込みだとという。

ドイツ商工会議所(German Chamber of Commerce)が約2400社を対象に昨年実施した調査によると、半数近くの企業が、すでに自家発電所を建設

■電力分散化

ドイツは、2011年の東日本大震災に伴う福島第一原子力発電所の事故を受け、原発の廃止を決断した。以後、ドイツの野心的なエネルギー転換計画は加速しており、「自家発電」はこの転換計画の鍵となる「電力の分散化」を助けるものだ。

家庭の自家発電のシェアは、ドイツの総消費電力量の0.5%ほどのシェアとはいえ、2011年から12年にかけて倍以上伸びている。

ドイツ第3位のエネルギー会社EnBWのトーマス・クスタラー(Thomas Kusterer)最高経営責任者(CEO)は、既存の電力会社にとっては新たな競争相手の出現でもあるが、一方で電力会社がアドバイスや技術的解決を提供する「サービスプロバイダーになる」機会でもあると語った。(

済みか建設中または計画中であると回答した。

http://www.afpbb.com/articles/-/3016150?pid=0