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鉢呂経済産業大臣に期待!!脱原発市民ネットワークが花束と要望提出(FOE Japan)

2011-09-07 12:49:44

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9月6日、eシフト(脱原発・新しいエネルギー政策を実現する会)は、鉢呂吉雄氏の経済産業大臣の就任を歓迎し、衆議院第二議員会館を訪問して花束と要望書を手渡しました。

鉢呂氏は、北海道出身で自然エネルギー促進議員連盟にも参加し、8月26日に成立した「再生可能エネルギー促進法」(電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法)にも6月から賛同を表明していたことからも、福島原発事故をふまえた日本の原子力政策・エネルギー政策の転換に大いにご尽力いただけるものと、私たちは期待しています。

また鉢呂氏は、就任後の記者会見等においても、
 ・ 将来的には脱原発を目指すべき
 ・ 原子力発電所の新規建設は行わない
 ・ 原子力発電所の再起動において、丁寧に地元の理解を得ていく
 ・ ストレステストの内容について、IAEAの再評価を受けるべきである
 ・ エネルギー基本計画の見直し議論に原子力批判派の参加も確保すべきである
などの発言をされており、これまでの原子力推進・継続・維持の方向と一線を画しています。

eシフト(脱原発・新しいエネルギー政策を実現する会)はこうした鉢呂大臣の姿勢を評価し、今後の原子力・エネルギー政策において特に下記の3点を考慮いただきたく、添付の要望を提出しました。

 1.原子力発電所の再起動の議論において福島原発事故をふまえた検証を
 2.原子力政策の白紙見直しを
 3.新しいエネルギー政策実現に向けた道筋を

鉢呂氏の秘書からは、「環境は根本的な問題、ぜひ今後も意見をいただきながらやっていきたい」との真摯なコメントをいただきました。
■鉢呂経済産業大臣あて「脱原発・新しいエネルギー政策実現に向けた要望」■

 

1.原子力発電所の再起動の議論において福島原発事故をふまえた検証を

・ 原子力発電所がすべて止まったとしても、来夏の電力供給不安が生じることはありません。その点をあらためて検証していただくと同時に、定期点検中の原子力発電所の再起動の前に、福島原発事故の原因・影響に関する検証を徹底して行い、地震や活断層に関係した安全基準を含む安全審査指針の見直し等を十分に行った上で、再起動の議論としてください。

・ 安全性の確保が不十分でも、電力需要を理由とした安易な再起動が行われないよう、原発を立地している自治体や地元住民への十分な説明機会の設定、地元住民の意見聴取とその反映のプロセスを確保してください。
2.原子力政策の白紙見直しを

・ 今後のエネルギー基本計画、原子力政策大綱見直しの議論に際し、既存の原子力推進・維持の方針は白紙撤回し、新規立地から計画停止を求めるなど、「原発依存の低減」のみならず具体的な脱原発への道筋を示してください。

・ 国内での原子力発電所の安全確保すら揺らいでいる中で、国外への原発輸出継続の閣議決定は撤回してください。

・ やらせ、不祥事、事故の相次いでいるプルサーマル発電は中止し、事故とトラブルが多発し満足に動かすこともできない高速増殖炉や再処理工場などを含む核燃料サイクル政策は白紙撤回としてください。

 

3.新しいエネルギー政策実現に向けた道筋を

・ 今後の私たちのくらしに大きく影響する重要事項であるエネルギー基本計画の見直し議論について、情報提供・開示を速やかに行い、国民に開かれたものとして実施してください。

・ 再生可能エネルギー促進法について、価格決定を公正なプロセスで行い、実効性のある制度としてください。

・ 再生可能エネルギー導入のための中長期目標を明確に示すとともに、短期的な風力発電や太陽光発電の事業着手が容易となるように、建築基準法や国立公園法などに関係した規制の整理を急いでください。

・ 新規事業者の参入を促進するため、発送電分離を早期に実現してください。

以上

 

問合せ
eシフト:脱原発・新しいエネルギー政策を実現する会
http://e-shift.org/ /Email:info@e-shift.org

http://www.foejapan.org/energy/news/p110906.html