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長野のネクストエナジー社 太陽光パネル1枚とインバーターだけの持ち運び自由なソーラーシステム販売へ。災害時や途上国での利用に期待(RIEF)

2015-08-07 23:58:21

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 持ち運び自由な太陽光発電システムが発売された。長野県のネクストエナジー・アンド・リソースが開発したもので、工場、農業用ハウスなどの換気扇や、住宅の昼間の照明、パソコン、プリンターなどや、災害時の非常電源などに活用できそうだ。

 システムは極めて簡単。最大出力155Wの太陽光パネル1枚と、発電した電力を変換するDC/AC(直流/交流)インバータを組み合わせただけ。インバータに付いているコンセントから電気製品に100Vの電力を供給できる。通常は電力網(グリッド)に接続していないことから、オフグリッド型ソーラーと呼ばれる。

 インバータの内部電圧は30V未満なので、電気事業法で定められた電気工作物に該当しない。このため、設置も電気工事士の資格は不要で、個人が自由にできる。

 ただし蓄電の機能はないことから、天気が悪くて太陽光で発電できない場合は、別売の自動切替器をインバータに接続して商用電源に自動的に切り替えることで、電力の供給を継続できる。

 

 ネクスト社は、太陽光パネルインバータのセットで12万8000円(税抜き)で販売する。年間250台の販売を目標としている。複数枚の太陽光パネルを並列で増設して、155W以上の容量に拡張することも可能という。また電力網が整備されていない途上国などでの需要も見込んでいる。

 

 オフグリッド型の太陽光発電システムは手軽に再生可能エネルギーを活用できることから開発されてきた。ただ、システム構築に必要な部材が多いものが多く、思ったほど普及していない。今回のシステムは太陽光の当たる場所へパネルを置いてケーブルをインバータへ差し込むだけで発電できる手軽さが売り物だ。

 

 災害時の緊急電力としての期待もある。太陽光パネルとインバータを避難所に持ち込めば、冬場なら暖房電源、夏場なら扇風機やテレビなどの電源を確保できる。ただ、途中で電力の供給が途絶える可能性があるため、医療用機器などの接続はできないとしている。

http://www.nextenergy.jp/info/2015/info20150805.php