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放射能漏れは数週間、数カ月続く。国民感情にも影響か。米紙報道(FGW)

2011-03-14 11:48:49

NY Timesの報道(3月13日)によると、日米の専門家は、福島原発第一発電所からの放射能漏れが、今後、数週間から数カ月続くとの見解を示している。原子炉格納容器の冷却を正常化するには、津波で停止した発電措置を回復する必要がある。福島第一と同じGE製の原発を管理している米専門家は「すでにポータブル発電機が持ち込まれている。ただ、問題は格納容器と接続するための電気系統が津波で水没した地下にあることだ」と指摘している。

 同紙は、今回の事故が起きた中心的問題として、原発を海から防御する堤防(sea wall) が低すぎて、簡単に津波が超えて浸水した点を指摘している。堤防への過信から、ディーゼルの発電装置が域内の低い所に設置されいたため、使用不能となった。「明らかに堤防に対する見当違いの信頼(misplaced confidence)」だったとしている。この点は、東電のシステム全体の設計が妥当だったのかどうかという問題を提起する。

 また国務省幹部の話として、放射能による環境汚染の広がりを指摘し、「放射能漏れの長期化が、今回の事故とは種類が異なるが、第二次大戦の最後の数日で起きた(原爆)記憶が、この国の国民感情や国内政治に重くのしかかる」とのコメントを載せている。

http://www.nytimes.com/2011/03/14/world/asia/japan-fukushima-nuclear-reactor.html?emc=na