三井物産 ダウケミカルとのブラジルでのバイオマス事業から撤退。事業化のメドたたず(RIEF)
2015-10-29 15:11:04
三井物産は28日、米ダウケミカルと共同でブラジルで手掛けてきたバイオマス資源事業からの撤退を決めた、と発表した。
両社は折半出資で合弁会社Santa Vitória Açúcar e Álcool Ltda(SVAA)を設立していた。SVAAの事業目的は、ブラジルで栽培するサトウキビを原料として化学品原料のバイオエタノール製造事業を展開することだった。プラントでエチレンやバイオポリエチレン、バイオマス資源などの化学品を製造販売する計画。
しかし、市場価格の低迷などから事業化の見通しが立たず、三井側が持ち分(50%)を約2億㌦(約240億円)でダウ側に売却して撤退することで合意した。
三井は「SVAA社からは撤退するが、引き続き再生可能なバイオマス資源を確保することで化学品原料の安定確保に貢献すると共に、同資源から環境負荷の低いさまざまなバイオ化学品を製造することを目指していく」とのコメントを出した。