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福島第1原発:「無用な不安抱かせた」 政務官が東電注意(毎日)

2011-11-08 11:01:16

東京電力福島第1原発2号機で放射性のキセノンが検出された問題は、臨界ではなく自発核分裂で決着した。内閣府の園田康博政務官は7日、「無用な不安を抱かせた」と東電を注意し火消しに躍起だが、原子炉内が「ブラックボックス」であることを印象づけた。

 キセノン検出は先月28日、2号機でガス管理システムを稼働させたことが発端。東電は2日、「一時的、局所的に臨界状態になった可能性がある」との見解を示したが、3日に「自発核分裂だった」と修正。原子力安全・保安院も7日、「東電の分析は妥当」と追認した。ただ、複数の専門家に依頼した調査で、1人が「炉内の燃料分布などが分からない状態で、臨界否定の根拠として弱い」と指摘したことも明らかにした。

 住田健二・大阪大名誉教授は「冷温停止を目指すならば、温度監視だけでなく中性子数の変化などを常時監視し、情報公開に努めるべきだ」と指摘。専門家の間でも、現状のまま政府などが冷温停止状態かどうかを判断することに慎重論がある。【中西拓司】

http://mainichi.jp/select/jiken/news/20111108k0000m040090000c.html