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「首相の事故収束宣言は、納得いかない」と批判 国会事故調の黒川委員長 福島原発現場視察後に表明 (福島民報)

2011-12-19 11:42:46

国会に新設された東京電力福島原子力発電所事故調査委員会は18日、福島第一原発などを視察した。終了後、福島市で記者会見した黒川清委員長は、野田佳彦首相の事故収束への「ステップ2」完了宣言に対し、「納得がいかない。国民と受け止め方にギャップがあるのではないか」と疑問を呈した。
 委員会は同日、福島第一原発、大熊町役場で行われている除染のモデル実証事業を視察した。会見ではメンバーが感想を述べた。委員の蜂須賀礼子大熊町商工会長は「(視察で)さみしさと怒りの気持ちが入り交じった。委員の一人として、避難者の気持ちで動いていく」と決意を示した。 委員のノーベル賞受賞者の田中耕一島津製作所フェローは「なにかしなければならないという気持ちを強くした」と述べた。
 この他、委員から「(原発事故を)なぜ事前に予測し、対策を講じることができなかったのか。報告書をまとめなければならない」「津波と地震の被害を区別しなければならないが、内部に入れず難しい」などの意見が出た。
 委員会は19日、福島市で会合を開き、今後の運営などを協議する。川俣町の除染現場なども視察する。
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 蜂須賀委員は会見終了後、記者団に「原発事故発生後、避難者の実態と国の広報に多くの相違点があった。委員会として検証したい」と語った。また、「ステップ2」完了宣言に対し「避難者として、まだ多くの不安がある。何をもって完了と判断したのか疑問だ」と批判した。

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