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菅前首相 政府の議論 不十分 「電力不足は供給側視点」(東京新聞)重ねて、野田政権を批判

2012-04-15 16:16:15

関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の再稼働をめぐり、菅直人前首相(65)が本紙との単独会見に応じた。「電力が足りないと言っている供給側の視点に偏り、議論が不十分だ」とし、早期の再稼働を目指す野田佳彦政権の姿勢に懸念を表明した。夏場の電力需給に関し「消費者や企業が需要をコントロールしたり、自家発電を促したりして工夫すれば何とかなると思う」と述べ、原発の運転ゼロでも乗り切れるとの認識を示した。 


 前首相は原発の再稼働を「本来は将来のエネルギー政策をどうするのかといった大きな方向性の中で考えていくべき問題だ」と指摘。政府の対応は「再稼働自体が目的というか、短期的で、部分的な議論をしている」とし、民間の節電経験を生かす形で「需要側への働き掛けをもっと行うべきだ」と求めた。




 再稼働をめぐる手続きが、東京電力福島第一原発事故前と同じ経済産業省原子力安全・保安院の下で行われている点も問題視。




 大飯の安全評価(ストレステスト)をめぐっては、原子力安全委員会の班目春樹委員長が「一次評価だけでは不十分」と発言しており、前首相は「安全委が安全だと認めたのか微妙」とした。




 在任時に打ち出した脱原発方針については「中長期のエネルギー政策をどうするかという議論が具体的に進んでいない」と述べた。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2012041502000097.html