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エスビー食品、カレー等に使うパーム油を、2023年までに100%RSPO認証油に切り替え。香辛料も持続可能な原料調達に。「ステークホルダー・コミットメント」公表(RIEF)

2019-05-27 08:25:27

SB1キャプチャ

 

 食品大手のエスビー食品(東京)は、カレーなどの原料の香辛料、パーム油、包装に使う紙について、持続可能な原料調達の重要原材料と位置付ける「ステークホルダー・コミットメント(約束)」を公表した。パーム油は2023年までに100%RSPO(持続可能なパーム油のための円卓会議 )の認証油に切り替え、香辛料は2030年までに安全・人権等に配慮した持続可能な調達の達成を目指す。

 

 カレーなどのルウ製品や、レトルト、チューブ入り香辛料のパッ ケージ等に使用している紙についても、 2023 年までに 100%FSC(森林管理協議会)認証紙に切り替える。またフェアトレードや有機認証香辛料の調達なども増やすとしている。

 

 同社はこれまでも、2014 年 9 月に定めた「購買基本方針」で、環境に配慮した原材料の調達を進めており、2017 年 9 月には社員行動基準と ESG の概念を重ね合わせ、サステナビリティへ配慮したより具体的な活動指 針として「エスビー食品ミッション」を制定し事業活動を行なってきた。

 

SB2キャプチャ

 

 このミッションに基づき、2017年10 月にルウカレー業界として国内で初めてRSPOに加盟。2018 年11 月から「認証パーム油」の使用をグループ高田工場で始めている。同工場では「ゴールデンカレー」等の輸出専用商品を製造している。今年6月からは国内向け業務用商品にも使用する。

 

 同社が今回定めた持続可能な調達に関するコミットメントは次の通り。

 

(1)持続可能な香辛料:主要香辛料(こしょう・唐辛子・マスタード・パセリ・ローレル・オレガノ・わさび)は、2030年を目標として安全・人権・環境・コンプライアンスに配慮した持続可能な調達を目指す。また、フェアトレード・有機認証香辛料の調達や契約栽培の拡大も引き続き進めていく。

 

(2)パーム油はRSPO認証油100%: 同社グループの全製品に使用しているパーム油を、2023年までに100%RSPO認証油に切り替える。

 

持続可能な香辛料
持続可能な香辛料

 

 

(3)紙はFSC認証紙100%:グループのカレーなどのルウ製品、レトルト・チューブ入り香辛料のパッケージに使用する紙を、2023年までに100%FSC認証紙に切り替える。

 

 RSPOは、パーム油生産企業やメーカー、小売、環境団体などにより2004年に設立された非営利の会員組織。本部はマレーシアのクアラルンプール。持続可能なパーム油の生産と利用を促進し、現在約4000団体が賛同し活動を推進している。同会議の認証を受けたアブラヤシ農園から生産されたパーム油と、認証を受けた事業者が流通・加工した製品にはRSPO認証マークがつけられる。

 

  FSC(森林管理協議会)は、社会的な利益にかない、経済的にも継続可能な責任ある森林管理を世界に普及させることを目的とする、環境団体、林業者、林産物取引企業、先住民団体などが中心に設立した独立した非営利団体。

https://www.sbfoods.co.jp/company/newsrelease/2019/bnlkv80000003qjc-att/20190522_commitment.pdf