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米カリフォルニア州のデスバレーで、54.4℃の気温観測。観測史上、世界3番目の高気温。実質「世界最高」の可能性も(各紙)

2020-08-18 14:55:57

Deathvalley001キャプチャ

 

 各紙の報道によると、世界的に北半球では猛暑が続く中で、米カリフォルニア州のモハーベ砂漠にあるデスバレーで16日午後、54.4℃の気温が記録された。正式に認定されると、観測史上、世界で過去3番目に高い気温になる可能性があるとされる。

 

 (写真は、ニューズウィークから)

 アメリカの国立気象局によると、16日午後3時41分、デスバレーのファーナスクリークに設置している自動観測装置で記録された。湿度は7%。同局は正式な審査をしたうえで記録を認定する手順をとる。

 認定されれば、1913年に同じデスバレーで観測された56.7℃、1931年に北アフリカのチュニジアで観測された55℃に次ぎ、世界の観測史上3番目に高い気温になる。

自動車も溶けそうな熱気が漂う
自動車も溶けそうな熱気が漂う


 ただ、これまでの2回の高温は、89~107年前の記録で、ともに正確性が疑問が示されており、今回の気温が「信頼できる記録としては世界で最も高い気温」になるとの見方も出ている。

 

 デスバレーは、海抜がマイナス86mと、アメリカの陸地でもっとも海抜が低く、周囲は高い山で囲まれている盆地状になっている。このため、熱せられた暖かい空気が地表にたまりやすいほかに、フェーン現象が起こりやすい地形であることも指摘されている。年間降水量は50mmと極端に少ない。



 米西海岸ではこの夏、記録的な暑さが続いている。カリフォルニア州では40℃以上の高温と乾燥が続く中、各地で山火事が広がっている。15日には「火災旋風」と見られる竜巻のような現象が観測されるなど、高温と熱波の被害の拡大が懸念されている。