HOME12.その他 |ウィリアム英王子、自らスポンサーとなり、史上最も名誉ある環境賞「アースショット賞」創設。2030年までの10年間に、革新的な解決提案を評価。一人100万ポンドを毎年5人に贈呈(RIEF) |

ウィリアム英王子、自らスポンサーとなり、史上最も名誉ある環境賞「アースショット賞」創設。2030年までの10年間に、革新的な解決提案を評価。一人100万ポンドを毎年5人に贈呈(RIEF)

2020-10-08 19:36:14

うぃうlキャプチャ

 

 英国のウィリアム王子が8日、歴史上最も名誉ある環境賞と名付けた「アースショット賞」を創設した。2030年までの10年間の限定版で、一つの団体・人に100万ポンド(約1億3700万円)を毎年5組を選んで顕彰する。第一回の受賞式は来年ロンドンで開催する。王子は「地球は岐路に差し掛かっており、この10年が重要な期間」と指摘、地球最大の課題に対する革新的な解決策を讃えることで「悲観を楽観に」変えたいとしている。

 

 (写真は、ウィリアム王子㊧と博物学者のデービッド・アッテンボロー氏㊨。スイスの世界経済フォーラムで)

 

環境賞「アースショット」の名称は、米国のジョン・F・ケネディ元大統領が1960年代に発表した「ムーンショット(Moonshot)」計画に着想を得たという。ムーンショットは、非常に困難で独創的だが、実現すれば大きなインパクトをもたらしイノベーションを生む、壮大な計画や挑戦、目標を指す。

 

 ウィリアム王子は賞の設立について、父親のチャールズ皇太子と、TVナチュラリストで博物学者のデービッド・アッテンボロー氏の活動に触発されたとしている。賞の実現までに1年半の準備をしてきたことを明かし、「多くの人が、環境にいいことをしたいと考えている。そうした考えを実行に移すには、少しの触媒と、少しの希望、少しの積極性が必要で、私がそれらを提供できればといい」と説明している。

 

 同賞は、2030年までに達成を目指す5つの「シンプルだが野心的な」目標として、①自然を保護し回復させる②空気をきれいにする③海をよみがえらせる④ごみが出ない世界をつくる⑤気候を正常な状態に戻すこと、を上げている。

 

 王子は「楽観論を伴った危機感は、行動を生み出す。アースショット賞は、人類に対する楽観論と、世界が直面する最大の環境問題への解決法を見つけ出す緊急性の両方を促すもの」と位置付けている。

 

 「われわれは希望を持たねばならない。楽観論も持たねばならない。それらが無いと、終末論的になってしまう。事態は容易ならないが、しかし私は人類の知恵と工夫を信じている」などと述べた。

 

 選考委員にはヨルダンのラニア王妃、豪出身の女優ケイト・ブランシェットさん、王子に影響を与えたとされるアッテンボロー氏、コロンビア出身の歌手シャキーラさんらの世界の著名人が選ばれている。

 

https://www.theguardian.com/environment/2020/oct/08/earthshot-prize-prince-william-launches-50m-drive-to-repair-planet