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昼の分も夜冷やす 日本コカ・コーラが節電自販機 日中の消費電力95%減 年末にも切り替え開始(各紙)

2012-06-22 07:31:48

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 各紙の報道によると、清涼飲料最大手の日本コカ・コーラは、日中に冷却しなくて済む節電効果の高い自動販売機を開発した。冷気が逃げにくい構造により、夜間に冷やせば半日以上はセ氏5度以下に保てる。日中の消費電力は通常の5%で済む。電力不足が懸念される中、比較的余裕がある夜間電力を活用できることを武器に自販機の設置台数の拡大をめざす。


 まず7月に猛暑で知られる埼玉県熊谷市と岐阜県多治見市の周辺に計12台を試験的に設置する。実証実験を済ませた上で年末にも新型への切り替えを始める。




 通常の自販機は、庫内の下段にある飲料だけを冷やすことで全体の消費電力を抑えている。日本コカはこの構造を見直し、夜間に自販機の内部全体を冷却する。熱を伝えにくい真空断熱材で外気を遮断するほか、機械の継ぎ目など隙間をゴムで埋める。




 日中は自販機の作動に必要な電力だけで済み、通常は約300ワットの使用電力を約17ワットに抑えられる。ただ夜間の冷却にかかる消費電力が増えるため、1日全体の消費電力は従来型と同程度になる見通し。




 日本コカの自販機設置台数は98万台で、清涼飲料の自販機全体約250万台の4割を占める。飲料業界では自販機の設置に適した好立地を巡る争いが激しくなっており、同社は新型機が節電につながる点を訴えシェア拡大につなげる。