スウェーデンの環境活動家のグレタ・ツゥーンベリさん、ドイツの炭鉱拡張事業に反対の抗議活動で、警察に一時拘束(RIEF)
2023-01-18 11:43:29

スウェーデンの気候活動家のグレタ・ツゥーンベリさんが17日、ドイツ西部ガルツバイラーの炭鉱拡張に反対する抗議活動に加わっていて、一時、警察官によって身柄を拘束された。環境団体が、同炭鉱の拡張計画に対する抗議活動を実施、グレタさんもデモに参加し、警備の警察によって強制退去させられた。グレタさんは一時的に拘束された後、同日中に釈放された。
(写真は、強制排除されるグレタさん=CNBCより)
各紙の報道によると、炭鉱はドイツの小さな村リュッツェラートから約9km離れたところにある。シュルツ政権がエネルギー確保のため同炭鉱の拡張計画を立てたことから、同村は廃村になることが決まった。炭鉱事業拡張に花対する環境活動家たちがドイツ内外から集まり、同村の廃屋等に寝泊まりして、反対運動を展開していた。
グレタさんもその一人として、村に入り、抗議活動に参加していた。しかし、裁判所が活動家らの退去を命じたことから、警察が活動家たちを一人一人、強制排除を行っていた。報道によると、グレタさんたちは、鉱山の危険な地域に立ち入ろうとしたとして、警官に拘束されて運び出された。
同炭鉱はドイツのエネルギー会社RWEが保有している。CO2排出量の多いリグナイトや褐炭を産出する。RWEはドイツ政府との間で同炭鉱の拡張を、早期閉鎖措置との交換条件で了承している。活動家たちは、炭鉱の拡張を止め、再生可能エネルギーの拡大に切り替えるべきと主張し、炭鉱周辺での抗議活動を展開していた。
これに対して、警備の警察は、活動家たちに退去を要請、退去しない場合は強制排除すると警告していた。警察は、ブルドーザー等を動員し、活動家たちが立てこもっていた廃屋等を撤去するなどの排除活動を展開していた。残っていたグレタさんたちを強制排除した。ただ、警察はグレタさんの身元を確認後、同日中に拘束を解除した。
グレタさんは先週末の土曜日、同村に終結した約6000人の参加者たちに対して演説し、「炭鉱を拡張するのは、現在および将来の世代に対するドイツの裏切りだ。ドイツは現在、世界最大の汚染者の一つで、その責任を問われるべきだ」と強調していた。