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中国の排水管建設反対デモ、当局の判断ミスが原因=国営紙(Reuters)

2012-07-30 19:06:01

7月30日、中国国営紙グローバル・タイムズは、王子製紙工場の排水管建設計画をめぐり、江蘇省で行われた大規模デモについて、当局による判断の誤りが原因で発生したと指摘。写真はデモの様子。28日撮影(2012年 ロイター/Carlos Barria)
[上海 30日 ロイター] 中国国営紙グローバル・タイムズは、王子製紙工場の排水管建設計画をめぐり、江蘇省で週末に行われた環境汚染に反対する大規模なデモについて、当局による判断の誤りが原因で発生したと指摘。デモ参加者に対する非難のトーンは抑えられた。

7月30日、中国国営紙グローバル・タイムズは、王子製紙工場の排水管建設計画をめぐり、江蘇省で行われた大規模デモについて、当局による判断の誤りが原因で発生したと指摘。写真はデモの様子。28日撮影(2012年 ロイター/Carlos Barria)




江蘇省南通市啓東で行われたデモでは、参加者が市の本庁舎に乱入したほか車両がひっくり返されるなどした。地元当局はこれを受け、排水管建設計画を撤回すると28日に発表した。

中国では今月初めにも、四川省什ホウ市で工場建設をめぐり同様のデモ活動が起き、市が建設計画の撤回に追い込まれている。

グローバル・タイムズは、「什ホウと啓東で起きた大規模デモは、当局による不合理な政策決定が原因で発生した」と指摘。その上で、什ホウと啓東の地元政府はこのようなデモの対応への指導を受けていなかったほか、安定維持のプレッシャーのなか問題に対応しなければならなかったとし、デモの全面責任を負うべきではないと強調した。

また、これらのデモは社会的安定に影響を与え、「中国の将来的発展に前例のない課題を突き付ける」と警告した。

共産党機関紙の人民日報は、排水管建設計画を撤回した当局の決定を称賛。什ホウと啓東でのデモ発生を受け、当局者らは「理不尽な感情」と「極端な行動」を回避するため、地元政府と一般市民の関係を発展させる方策を検討すべきだとの考えを示した。