トルコで、同国の観測史上初の気温50℃超(50.5℃)。熱波が全国を覆い、各地で森林火災。地中海沿岸のギリシャ、キプロス等も熱波による森林火災が猛威。気候リスクは「リアル」であることを示す(各紙)
2025-07-28 01:46:46
(写真は、各地で発生する森林火災の様子=DWcom homeから引用)
北半球全体で記録的な猛暑が続いているが、欧州とアジアを結ぶ位置にあるトルコで26日、同国南東部で50.5℃の気温が観測された。同国で50℃を上回った気温が観測されたのは観測史上初という。同国では先週を通じて熱波が全国を覆い、各地で森林火災等が発生している。熱波による森林火災は、同国だけでなく、地中海沿岸のギリシャ、キプロス、アルバニア等でも猛威を奮っている。気候変動による気候災害が各地で増大している。
各紙の報道によると、トルコの環境省が公表した。最高気温が50℃ラインを超えたのは、トルコとイラク、シリアの国境から10kmの地点にあるシルポリ(Silopi )。これまでの同国の最高気温は、2023年8月に記録された49.5℃だったから、1℃上回ったことになる。
トルコを含む東地中海地域では、先週の21日から熱波の襲来によって酷暑に見舞われている。同国環境省は、トルコ全土の132の気象観測所で7月の最高気温の記録が更新されたと発表した。気象当局は先週初め、国全体の気温が、季節平均より最大12℃高い水準で推移していると発表した。
トルコの新聞『Hürriyet』によると、この異常高温で、各地の病院では、脱水症状、熱中症、食中毒等で運び込まれる患者が急増しているという、この季節平均を上回る気温は、強風と乾燥した天候により各地で森林火災を引き起こしている。同国全体の森林火災は確認されている件数だけでも数十件に及んでいるという。
森林火災は拡大を続け、森林や山岳地方だけでなく、26日には、トルコ南部の地中海沿岸の観光地アンタルヤの高層アパート近くでも新たな山火事が発生するなど、被害の懸念されている。同地では市の中心部と周辺のアクス地区で住民が避難する事態となっている。アンタルヤ市の7月の気温は46.1℃で、1930年の記録開始以来、同月としては最高気温を記録している。
同国北部のカラブク、サカリヤ、ビレチックの各州でも山火事が報告され、複数の村の住民が避難を余儀なくされているという。また同国西部のエスキシェヒル県では火災の消火に当たった消防隊員や森林作業員ら13人が焼死した。
エルドアン大統領は最高気温を記録した26日に、「トルコは真に大きな災害に直面している」と述べ、国民に気候災害の猛威に対応するよう警告した。同大統領によると、現在、全国で2万5,000人の消防隊員らが火災と戦い、27機の飛行機、105機のヘリコプター、6,000台の地上車両が消火のために動員されているとしている。
東地中海一帯を襲った熱波により、トルコ以外のギリシャ等の国々も、歴史的な暑さに見舞われ、熱波による山火事の拡大に襲われている。毎年のように夏場に森林火災が増大するギリシャでは26日、各地で発生する山火事鎮圧のために、EUに支援を要請した。ギリシャの火災は、同国の気温が45℃を超える熱波がほぼ1週間続いた中で発生した。
同国で最も深刻な火災の一つは首都のアテネの北部で発生し、周辺の住宅を破壊し、警察が住民の避難を命じた。同市近郊や他の地域、首都の西に突き出たペロポネソス半島で強風が火勢をあおり続けているという。現地消防当局のスポークスマン、ヴァシレイオス・ヴァトラコギアニス氏は、火災の鎮圧が困難な状況に陥っていることを報道機関に認めた。
ギリシャの火災は、アテネ周辺だけではなく、地中海のクレタ島、エウボイア島、キセラ島でも発生し、各地での火災の火勢は増長し続けているという。同氏は「われわれにとって、最も困難な局面が待ち受けている」とギリギリの消火活動が続くとしている。同国当局は、週の大半の期間や、土曜日の正午から午後5時までの最も暑い時間帯に、同国最大の考古学遺跡であるアクロポリスを閉鎖し、観光客には日陰に留まるよう警告している。観光どころではないのだ。

































Research Institute for Environmental Finance