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シンガポール航空当局。来年10月1日から、シンガポール発の全航空便を対象に、「持続可能な燃料(SAF)」使用に伴う課徴金(SAF税)徴収へ。世界初(RIEF)

2025-12-02 00:33:54

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 シンガポール民間航空庁(CAAS)は、2026年10月1日よりシンガポール発の全航空便の利用者を対象として、航空機が使用する「持続可能な航空燃料(SAF)」の購入費用相当分を徴収する「SAF税(課徴金)」を徴収する。航空会社が使用するSAFの購入費用を航空便利用者から徴収する制度の導入は世界で初となる。同国発の航空便を、目的地別で4段階、貨物便も同様に目的地に応じて段階的に徴収するほか、プライベートジェット機等も対象とする。旅客便はエコノミー、ビジネス等の座席ごとによって課徴金額も異なる。ちなみにシンガポール~日本間は、エコノミークラスで2.8シンガポール㌦(約330円)になる。

 

 CAASの発表によると、課徴金の対象となる航空便は、同国発の旅客便のほか、貨物便、その他の一般航空・ビジネス航空便も含める。適用されるのは2026年10月1日からだが、26年4月1日以降に販売される航空券またはサービスに適用されるとしている。

 

 シンガポール政府は26年中に、国内空港で供給する航空燃料の1%をSAFに置き換える目標を立てている。SAFの混焼率は、2030年までに3〜5%に引き上げる計画だ。今後必要があれば、今回定めたSAF課徴金額も見直すとしている。

 

目的地ごとに4区分、日本は上から2番目の「Band Ⅱ」に分類
目的地ごとに4区分、日本は上から2番目の「Band Ⅱ」に分類

 

 ただ、SAF課徴金額は、2024年に課徴金の徴収方針を発表した時点の想定額に比べて、2分の1から3分の1程度に下がった。CAASによると、SAFの製造コストが下がったことから、市場価格も低下したことを反映させたとしている。SAF課徴金額は、2026年におけるSAF使用率1%目標達成に必要なSAF量、従来型ジェット燃料に対するSAFの予想価格プレミアム、ならびに認証・混合・配送コストを含む関連諸経費等を基に設定される。

 

 航空機は長距離便ほど燃料消費量が多いため、SAF課徴金は飛行距離に応じて変動する。簡素化と管理の容易さを考慮し、シンガポール発の全目的地は4つの地理的区分に分類される(上図)。東南アジア域内向けは、エコノミークラスが1シンガポール㌦、ビジネスクラスが4シンガポール㌦、日本等の北東アジア、オーストラリアなど向けはエコノミーが2.8シンガポール㌦、ビジネスが11.20シンガポール㌦などとなっている。

 

 複数の経由地がある便についてはシンガポール出発直後の次の目的地に基づいて適用される。日本も見習ってはどうか。ただ、日本の場合、インバウンドのフライトの到着が多いので、到着便ベースで課徴金を徴収する仕組みが望ましいのでは。

 

https://www.caas.gov.sg/who-we-are/newsroom/Detail/new-SAF-levy-to-apply-from-1-apr-2026-for-flights-departing-from-1-oct-2026