3月の世界の平均気温は、過去4番目に暖かく、地表部分で13.94℃。産業革命前からの気温上昇は1.48℃。海洋の平均海面水温は観測史上2番目の水準。EUの気象専門機関が公表(RIEF)
2026-04-13 16:10:09
3月の世界の平均気温は、過去4番目に暖かい3月だった。地表部分の平均気温は13.94℃で、1991年から2020年までの3月の平均値を0.53℃上回った。産業革命前(1850~1900年)の推定平均値を1.48°C上回った。一方、同月の南緯60°~北緯60°における平均海面水温(SST)は20.97°Cで、同月の観測史上としては2番目に高い値となった。陸域より海域での温度上昇が高いことが分かる。EUの気象機関であるコペルニクス気候変動サービス(Copernicus Climate Change Service : 3CS)が公表した。
3CSによると、地表部分の平均気温を地域ごとにみると、欧州の平均気温は5.88°Cで、過去2番目の暖かさだった。1991~2020年の3月平均値を2.27°C上回った。観測史上最も暖かい3月は2025年だった。欧州のほぼ全域で平均より高い気温となり、特にロシア北西部、フェノスカンディア北部、およびバルト三国で顕著な暖かさがみられた。トルコ、南ヨーロッパ、およびアイスランドの大部分では、平均よりわずかに低い気温が観測された。
欧州以外では、米国のカリフォルニア州からコロラド州にかけての西部地域の州の多くの都市では、長期にわたって熱波の影響を受け、最高気温が30℃を超える日々が続いた。春を通り越して、一気に夏の気温となった。米国立気象局(NWS)気象予測センターは、これらの地区の数十都市で、3月としての観測史上最高気温を更新したと発表した。
米国の「春の熱波」は、強力で移動速度の遅い「ヒートドーム」と呼ばれる高気圧に覆われたことが原因で、科学者はこの「熱波」は地球温暖化の影響と指摘している。トランプ米政権がイランとの攻防という「外」に目を向けている間に、足元の複数の州で、ジワリと温暖化の影響が現実化したといえる。
このほか、北極圏の大部分、ロシア北東部、南極の一部で、平均より高い気温が最も顕著に観測された。対照的に、アラスカ、カナダの大部分、グリーンランド南部、シベリア北西部では、例年より低い気温となった。

海洋の平均海面水温(SST)は20.97°Cで、同月の観測史上2番目に高い値だった。観測史上最も暖かい3月は、前回のエルニーニョ現象が発生した2024年。地域別では欧州の大部分で、平年より乾燥した天候となった。対照的に、アイスランド、英国北部、スカンジナビアの大部分、地中海およびコーカサスの多くの地域では、平年より雨量が多く、ところによっては、嵐の通過に伴う激しい降水により、洪水が発生した。
各地の気候観測センターは、今年後半にかけて、太平洋東岸の赤道付近の海面水温が、中立状態からエルニーニョ状態への移行を予測している。日ごとの海面水温は3月を通じて着実に上昇し、2024年に記録された最高値に近づいている。
北極圏では、3月の平均海氷面積が平年より5.7%少なく、2025年に記録された3月の過去最低値(平年比5.6%減)をわずかに下回り、同月としては観測史上最低にまで縮んだ。海氷面積が平年を最も下回ったのは、バレンツ海北部およびスバールバル地域、ならびにオホーツク海。いずれも3月としては平年を大幅に上回る温暖な気象条件に見舞われた。
南極では、3月の海氷面積は平均を10%下回ったが、過去10年間の同月における最低値の範囲には入らなかった。これは、過去4年間の3月において、平均を20%から33%下回るなど、はるかに大きなマイナス偏差が続いた後のことである。
同月の気候災害等の発生状況は、欧州大陸の大部分については、上記で示した通りだが、欧州以外では、米国東部・西部およびカナダ、オーストラリアの大部分、チリ南部、ブラジル東部、中東の一部、東アジアおよびアフリカ南東部の一部など、温帯域の多くの地域で平年より雨量が多かった。一方、米国南部およびメキシコ北部、中国南東部、南米の一部、オーストラリア西部などでは、平年より乾燥していた。
欧州以外で、2026年3月に平均より降水量が多かった温帯域には、米国東部・西部およびカナダに加え、サイクロン・ナレルの影響を受けたオーストラリアの大部分、ならびにチリ南部が含まれる。後者の2カ国では地域規模で降水量の観測記録が更新された。ブラジル東部、東アジア、および中東の一部でも平均より降水量が多く、中東では豪雨によりアラビア半島で洪水が発生した。
アフリカ南東部では降水量が平年を上回り、さらに北に位置する東アフリカの地域にも深刻な影響を及ぼした。平年より乾燥した地域には、米国南部およびメキシコ北部、中国南東部、南米の一部、オーストラリア西部が含まれた。
地球全体の陸域での平均相対湿度は過去40年間で低下しており、2000年代初頭以降、概ね平年を下回っている。ただ、今年3月の世界の陸域における相対湿度は、1991~2020年の3月平均を上回った。これは過去25年間の3月としては最高値であった。
(RIEF)
https://climate.copernicus.eu/climate-bulletin
https://climate.copernicus.eu/surface-air-temperature-march-2026
https://climate.copernicus.eu/precipitation-relative-humidity-and-soil-moisture-march-2026

































Research Institute for Environmental Finance