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東日本大震災と原発事故後に心臓疾患が増加-欧州学会に報告 (Bloomberg)

2012-08-29 14:20:28

心筋組織に沈着したアミロイドの病理像。
8月28日(ブルームバーグ):東日本大震災と大津波が発生し、福島第一原子力発電所の事故が起きた直後に心臓疾患と肺炎が増えた-。ドイツのミュンヘンでの欧州心臓病学会(ESC)会議に28日、こうした研究報告が提出された。

心筋組織に沈着したアミロイドの病理像。




日本の研究者らの調査によれば、心不全や筋力機能の低下による血液循環の不全、肺炎の患者数が週間ベースで昨年の大震災直後に大きく増えた。それまでの3年間と、大津波後の6週間余りを比較した。

研究を主導した下川宏明氏は記者団に対し、心不全と肺炎の発症は大きく増えた後に徐々に以前の水準に低下したと説明。肺炎の減少にはほぼ3カ月間を要したという。心臓発作や心肺停止、心臓まひなどの急性冠不全症候群も増えたと語った。

下川氏らは大震災前後の12万回件を超える救急搬送記録を分析。患者らの血圧が大きく上昇したことも判明した。同氏は資料で、「震災後の投薬中断や血圧上昇、交感神経活発化、頻脈性不整脈・感染の増加全てが心血管系イベントの発生増加に関与している」と指摘した。

原題:Japan Earthquake Spurred Jump in Heart Ailments, StudyShows (1)(抜粋)

記事に関する記者への問い合わせ先:ロンドン Kristen Hallam khallam@bloomberg.net

記事についてのエディターへの問い合わせ先:Phil Serafino pserafino@bloomberg.net

 

http://www.bloomberg.co.jp/news/123-M9HX5O6KLVRT01.html