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氷期:仕組みを解明 10万年周期で気温低下(毎日) 人間活動も影響するらしい

2012-10-04 18:25:23

約10万年周期で起きており、年平均気温が今より約8度低い「氷期」を起こした新たな仕組みを、国立極地研究所と北海道大のチームが南極の氷の分析で明らかにした。硫酸塩という微粒子(エアロゾル)が大気中で増えて雲ができやすくなり、太陽光が遮られたという。地球温暖化の予測精度向上につながる成果で、4日付の英科学誌ネイチャー電子版に掲載された。

 南極大陸にある日本の「ドームふじ基地」(標高3810メートル)で、約30万年前までの大気を閉じ込めた氷を掘削。氷を、ドライアイスのように気体に昇華させて硫酸塩をフィルターでこし取る装置を開発して含有量を調べ、そこから各年代での大気中の存在量を導いた。

 その結果、氷期での硫酸塩は、氷期以外の暖かい時期「間氷期」より多く、硫酸塩の増加による気温低下は、8度のうち最大で5度になると試算した。

 硫酸塩は、さまざまな産業活動で生じる大気汚染物質。温暖化現象をめぐっては、二酸化炭素濃度が上がっているのに気温が下がった時期がある。原因として硫酸塩が指摘されたが、影響の程度は謎だった。

 

http://mainichi.jp/select/news/20121004k0000m040116000c.html