一般社団法人環境金融研究機構 | Research Institute for Environmental Finance: RIEF

政府は２７日、東日本大震災の復興予算枠(2011年度から5年）を、現行から3割アップ(6兆円増）の25兆円とする方針を決めた。早期震災復興を実現するためとしている。これまでは、5年間で、国と地方を合わせて総額19兆円程度としていた。財源は、日本郵政株の売却収入(4兆円程度）と、剰余金など（2兆円）で確保するとしている。ただ、復興事業自体は、ゼネコンの多重下請問題や、放射能汚染の手抜き事業などが次々に明るみに出ており、予算執行の適正化が求められている。



　増額方針を受けて、2013年度の復興特別会計の予算規模は、2012年度当初予算と比較して、約6000億円増額の4兆4000億円程度になる見通し。復興予算の3割増方針は、麻生太郎財務相と根本匠復興相が２７日に折衝し、震災復興予算は日銀の金融政策とともに、安倍政権の景気浮揚対策の柱の一つに位置付けられた形だ。