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世銀支援のメコン・パクンダム(タイ) 守られない水門開放の約束 住民の漁業、生活への負担と 生態系にも負の影響(メコン・ウォッチ)
2013-07-31 19:20:05
パクムンダムはタイ東北部を流れるメコン河の支流、ムン川河口近くに建設されました。世界銀行の支援で作られたこのダムの発電能力は136メガワット、タイのNGOによると、バンコクの大型デパート5軒分の電力をまかなう程度の規模でしかありません。しかし、この大規模と言えないダムは、流域で漁業を主な生業として暮らしてきた人々の生活とメコン河の生態系に大きな負の影響を与え続けています。
1999年に始まった流域住民の自然と生計の回復を求めるダムの水門開放運動により、タイ政府は一時的な水門開放と再調査を地元大学に委託、大学は5年間の水門開放を提言しています。しかし、それは採用されず、2003年から年間4ヶ月間の発電休止とダムの水門開放という妥協案でダムは運転されています。これまでの経緯はこちらをご覧ください。
(これまでの経緯)http://www.mekongwatch.org/report/thailand/pakmun.html
この水門開放は、メコン河から支流に回遊する魚の移動を可能にすることが目的です。ムン川への魚の回遊は2月から始まりピークは5月ごろにやってきます。当初7月だった開始時期は、住民の要請で5月開始になったのですが、今年は未だに実施されていません。住民はこちらの5月の報告以降も、何度もバンコクに請願やデモに出かけています。
(5月の報告)http://www.mekongwatch.org/resource/news/20130520_01.html
今年は、雨季前半の少雨と新しく上流に建設されたフアナーダムの滞水の影響のためか、ムン川の水質は非常に悪く、ホテイアオイの大発生も起こっています。今、ダムの貯水池は大量のホテイアオイで埋め尽くされています。
http://mekongwatch.org/resource/news/20130730_01.html