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麻生氏、ナチス発言を撤回 「改憲の悪しき例上げた」 (各紙) 政治家の発言として軽すぎる 責任を感じるなら国会議員を辞職すべき

2013-08-01 13:43:05

日本の政治家の政治センスの低さを国際的にアピールしてくれた麻生太郎副総理
日本の政治家の政治センスの低さを国際的にアピールしてくれた麻生太郎副総理
日本の政治家の政治センスの低さを国際的にアピールしてくれた麻生太郎副総理


安部内閣の副総理兼財務相の麻生太郎氏は1日午前、憲法改正推進のために戦前のナチス政権を例に「あの手口に学んだらどうか」と述べた自らの発言について、「誤解を招く結果となったので撤回したい」と述べた。国内外で批判が高まったための撤回発言だが、政治家として責任をとるならば「謝って済ます」のではなく、辞任することが日本の信用のためにも望ましい。  この日、麻生氏は記者団に「(発言が)私の真意と異なり誤解を招いたことは遺憾だ」と述べたうえで、「憲法改正については静かな環境の中で、落ち着いて議論することが極めて重要だと考えている。この点を強調する趣旨で、喧騒に紛れて十分な国民的理解、議論のないまま進んでしまった悪しき例としてあげた」と言い訳した。

 さらに「ナチスやワイマール憲法の経緯については、私が極めて否定的にとらえていることは、全体の流れをみていただいたらはっきりしている」と語り、ナチス政権を肯定する立場ではないことを強調した。

 麻生氏は7月29日、東京都内の会合で「ある日気づいたら、ワイマール憲法が変わって、ナチス憲法に変わっていた。誰も気づかないで変わった。あの手口に学んだらどうかね」などと語った。

 麻生発言に対し、米国の代表的なユダヤ人人権団体「サイモン・ウィーゼンタール・センター」が30日に批判声明を発表したほか、韓国、中国両国外務省のスポークスマンも批判のコメントを出した。

菅義偉官房長官は1日午前の記者会見で「安倍政権としてナチス政権を肯定的にとらえることは断じてない」と強調。「わが国は戦後一貫して平和と人権を徹底的に擁護する社会を築き上げ、国際社会に貢献してきた」と述べた。

 

 


 麻生太郎副総理が1日に発表したコメント全文は次の通り。

  7月29日の国家基本問題研究所月例研究会における私のナチス政権に関する発言が、私の真意と異なり誤解を招いたことは遺憾である。

 私は、憲法改正については、落ち着いて議論することが極めて重要であると考えている。この点を強調する趣旨で、同研究会においては、喧騒(けんそう)にまぎれて十分な国民的理解及び議論のないまま進んでしまった悪(あ)しき例として、ナチス政権下のワイマール憲法に係る経緯をあげたところである。私がナチス及びワイマール憲法に係る経緯について、極めて否定的にとらえていることは、私の発言全体から明らかである。ただし、この例示が、誤解を招く結果となったので、ナチス政権を例示としてあげたことは撤回したい。