HOME |武田薬品社長が広告問題で謝罪 降圧剤、第三者機関調査へ(各紙) |

武田薬品社長が広告問題で謝罪 降圧剤、第三者機関調査へ(各紙)

2014-03-04 09:20:36

記者会見で謝罪する武田薬品工業の長谷川閑史社長=3日午後、東京都千代田区
記者会見で謝罪する武田薬品工業の長谷川閑史社長=3日午後、東京都千代田区
記者会見で謝罪する武田薬品工業の長谷川閑史社長=3日午後、東京都千代田区


各紙の報道によると、武田薬品工業が販売する降圧剤ブロプレス(一般名カンデサルタン)の広告で、臨床研究の論文とは異なり、病気抑制に効果を示すグラフの使用が指摘された問題で、同社の長谷川閑史社長は3日、都内で記者会見し「深くおわび申し上げる」と述べ、謝罪した。また社内に第三者機関を設置して原因究明に当たる意向を示した。

臨床研究は京都大、大阪大、慶応大などのチームが2001~05年に、高血圧の患者約4700人を対象として実施した。ブロプレスと別の薬を投与した患者で、脳や心臓などの病気の発症に差があるかを比較した。

 

論文では、薬の効果に明確な差はなかったが、武田薬品は06年に研究チームが学会で発表したデータのグラフを広告として掲載した。同グラフではブロプレスの方が発症を抑えるかのように見える印象を読み手に与えていた。

 

日本製薬工業協会の規約では、学会発表時のデータは論文発表後は広告に使えないことになっている。しかし同社は研究グループが08年に論文を発表後も、同じ学会時のグラフを広告に使い続けたという。

 

同社は「学会発表時と論文のデータに統計的な差はなく、薬の効果も差はない。誤解を与える内容だった」と論文データの取り扱いに不備があったことを認めた。ただ、「データの改ざんなどはなく、誇大広告には当たらない」と述べた。

関連記事 http://financegreenwatch.org/jp/?p=41584

http://www.takeda.co.jp/