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「遠洋漁業は経済的損失」、米経済学者が禁止を提言(AFP)
2014-03-08 11:56:25

【3月7日 AFP】遠洋漁業は経済的損失だ――米経済学者がこのほど、このような試算結果を発表した。公海の環境や資源の保護を求める声を後押しする見解だ。
米コンサルティング大手マッキンゼー・アンド・カンパニー(McKinsey & Company)のマーティン・スタッチティー(Martin Stuchtey)氏によれば、政治的な主張を一切排除した方程式で計算したところ、遠洋漁業を禁止すると地球上の全人類1人当たり2ドル(約200円)のコスト負担が生じるが、同4ドル(約400円)の利益がもたらされるとの答えが導き出されたという。
「2ドルの支払いで4ドルを得る。これは今の銀行が提供するどんなサービスよりも、はるかに良い」。スタッチティー氏は先月26日、米カリフォルニア(California)州ハーフムーンベイ(Half Moon Bay)で英誌エコノミスト(Economist)が主催した「世界海洋サミット(World Ocean Summit)」のシンポジウムで講演後、AFPの取材に語った。
海洋資源が減少する中、遠洋漁業船団は魚の群れを求めてより遠くの海域まで遠征しなければならなくなっており、ごく一部の国ではこうした船団に巨額の補助金を出している。こうして漁獲された魚の大半は、先進国で消費されている。
この補助金制度を取りやめ、遠洋漁業も中止すれば、財政面で大幅な節約になるだけでなく、海洋生物の個体数回復や、国連(UN)海洋法条約で定められた排他的経済水域(EEZ)の海洋環境再生にもつながると、スタッチティー氏は主張している。
■「底辺への競争」、カギは自然資源の「経済化」
スタッチティー氏の試算結果は、密漁防止のため世界レベルで公海での漁業を全面禁止するよう求める声を支持するものだ。同氏は近日中に試算の詳細を公表すると約束した。
スタッチティー氏によれば試算では、現代の漁業が採算の合わない事業と化しており、限られた漁業資源を追い求めて漁をすればするほど損失がかさんで海洋資源も枯渇する「底辺への競争」が生じていることが、具体的な数値によって示されたという。
「海の実情は、古き良き時代の経済学に基づいている。だが、その事実は時として、複雑な関係性や短期的な利益、凝り固まった行動様式の陰に隠れて見えない」と同氏は述べた。
世界海洋サミットには各国の政治家や財界人、環境活動家らが参加し、海洋環境・資源の破壊を経済的価値に換算して、各国の指導者から漁師1人ひとりに至るまで世界中の誰もが真剣に受け止められるようにする必要性が指摘された。世界銀行(World Bank)のレイチェル・カイト(Rachel Kyte)副総裁は、海洋の「自然資本」の価値を各国の富に組み込むことで、資源管理の方法を確実に変えることができると訴えた。
ジョン・ケリー(John Kerry)米国務長官やモナコ大公アルベール2世(Prince Albert II)公らも同サミットに出席し、命の源である海洋の保護に向けた有意義な行動を呼び掛けた。
http://www.afpbb.com/articles/-/3009480

































Research Institute for Environmental Finance