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「9条これからだ」 ノーベル平和賞受賞ならずの「憲法9条」支持市民ら マララさんの受賞に祝福の拍手(東京)

2014-10-11 18:06:01

ノーベル平和賞にマララ・ユスフザイさんが選ばれ、拍手する人たち=10日、東京都新宿区のピースボートセンターとうきょうで
ノーベル平和賞にマララ・ユスフザイさんが選ばれ、拍手する人たち=10日、東京都新宿区のピースボートセンターとうきょうで
ノーベル平和賞にマララ・ユスフザイさんが選ばれ、拍手する人たち=10日、東京都新宿区のピースボートセンターとうきょうで


ノーベル平和賞で「憲法九条を保持している日本国民」の受賞を期待して東京都新宿区で十日開かれたパブリックビューイングには、市民ら約百人が集まった。


 大型スクリーンでは、発表の瞬間を生中継した。マララ・ユスフザイさんらの名前が呼ばれると、会場は一瞬静まったものの、受賞を祝う拍手が湧き、「九条がこれから毎年候補に上るよう、世界にアピールしよう」などと前向きな発言が相次いだ。




 八王子市の大学院生渡部翔太さん(24)は「残念だけど、異なった意見を排除して進む今の政権への重しにはなったと思う」と受け止めた。




 軍事評論家の前田哲男さんは「九条の戦争放棄は国際的にあまり知られておらず、今回世界に注目された意義は大きい。今後の私たちの運動が問われている」と評価した。




 国内外で憲法九条の理念を広める活動をしている非政府組織(NGO)「ピースボート」が主催した。作家の雨宮処凛さん、翻訳家の池田香代子さんら著名人のほか、国内外のマスメディア十三社も駆けつけ、関心の高さを示した。

 


◆首相「政治的」 護憲派は期待


 


 ノーベル平和賞が発表された十日、憲法九条が受賞するかどうかは、永田町でも注目された。集団的自衛権の行使を認める解釈改憲を閣議決定して間もない安倍晋三首相もこの話題に言及。護憲派の議員は来年の受賞に期待をつなげた。




 十日朝の閣議前、石破茂地方創生担当相が隣席の安倍首相に「九条が受賞したら誰がもらうのか。政治的ですね」と話し掛けた。首相も「結構、政治的ですよね」と応じた。自民党の二階俊博総務会長は、九条が平和賞候補に取り沙汰されても、改憲を目指す自民党の方針は変わらないと説明した。




 これに対し、九条を平和賞候補に推薦する署名活動に加わった超党派の国会議員は、平和賞発表後に国会内で記者会見した。




 民主党の辻元清美衆院議員は「今年の受賞は実現しなかったが、次を目指してノミネートされるよう運動を後押ししたい」。同党の小西洋之参院議員は「国会議員がしっかり闘って(集団的自衛権行使容認の)閣議決定を破棄させることができるか。この一年が勝負だ」と訴えた。




 また、社民党の又市征治幹事長は談話で「憲法九条の平和賞受賞を目指す草の根運動の重要性は変わらない」と指摘。「来年の受賞を期待し、平和憲法を世界に広げていく努力を続けていく」と述べた。

 


◆平和理念 曲折強いられ


 


 戦争放棄、戦力不保持を定めた憲法九条。施行直後の一九四七年に発刊された中学生の教科書「あたらしい憲法のはなし」は「国の力で、相手をおどすようなことは、いっさいしないことにきめたのです」と記した。




 しかし、施行から三年後の五〇年には早くも「骨抜き」の動きが始まり、その後も平和の理念は曲折を強いられてきた。




 旧ソ連、中国の台頭を恐れた連合国軍総司令部(GHQ)のマッカーサー最高司令官は日本を共産主義の拡大を防ぐ「砦(とりで)」と位置付け、「憲法は自衛権を否定しない」という声明を出した。




 当時の吉田茂首相は、自衛隊の前身となる警察予備隊を創設。五二年のサンフランシスコ講和条約で日本は独立したが、同時に結ばれた日米安保条約で沖縄は切り捨てられ、本土にも米軍基地は残った。




 今年七月、安倍晋三内閣は、歴代内閣が封印してきた集団的自衛権を解釈改憲で容認。日本が海外で武力行使する道がつくられた。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2014101102000119.html

 









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