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続報:ウクライナ原発事故:ウクライナ政府、事故原因は電源ショート。原子炉に問題なし、5日に正常化見通し、と説明(Reuters)

2014-12-04 00:32:33

ザポリジィア原発。6基ある
ザポリジィア原発。6基ある
ザポリージィア原発。6基ある


KIEV, Dec 3 (Reuters) – ロイター通信によると、ウクライナのエネルギー当局は3日、ウクライナ南東部のザポリージャ原発サイトで起きた事故は、その後の調べで、危険な状態にはなく、5日は正常化されると発表した。ただ、国際原子力機関(IAEA)は報道に対してコメントできないとしている。

 

新任のエネルギー大臣、デムティシィン氏によると、事故は同原発にある6基の原発サイトの一つで、先週の金曜日に発生したという。ザポリージャ原発は欧州最大の原発サイトで、エネルギー相によると、事故は電力の配電システムでショートが起きたためで、原発の発電に問題が起きたわけではない、としている。

 
1986年にウクライナ(当時はソ連)できたチェルノブイリ原発事故の後、国際条約によって、原発保有国は他国に影響を及ぼしそうな原発事故が起きた場合は、IEAEに通告する事を義務付けている。チェルノブイリ事故は、福島事故と並ぶ世界最悪の原発事故だった。放出された放射性物質は、欧州全域に拡散した。Zaporozzhia235px-Ukraine_relief_location_map

 

現地のInterfax news agency によると、事故を起こしたのは1,000メガワットの原子炉サイトで、正常化するまで一時的に、電力網との接続を止めたという。しかし、エネルギー大臣は、今週の金曜日(5日)には正常化すると、記者団に語った。この事故の影響で、停電地域が出ているが、エネルギー当局は、主要な企業に対しては自家発電設備を稼働させて、対応するよう指示したという。

 

ウクライナでは石炭も電源に使用しているが、内紛のため国内の66の石炭鉱山で生産が停止している。このため、今回の原発事故が仮に短期的に修復できたとしても、同国の電力事情は厳しい状況が続くことに変わりはない。