HOME |「世界で最もすみやすい都市」は5年連続でオーストラリアのメルボルン。東京は15位。全体的に都市の安定性・安全性は低下(各紙) |

「世界で最もすみやすい都市」は5年連続でオーストラリアのメルボルン。東京は15位。全体的に都市の安定性・安全性は低下(各紙)

2015-08-20 13:15:22

globalcityキャプチャ

 英調査によると、オーストラリアのメルボルン(Melbourne)が、5年連続で「世界で最も住みやすい都市」の1位に選ばれた。東京は15位。

 英経済誌「エコノミスト(Economist)」の調査部門「エコノミスト・インテリジェンス・ユニット(Economist Intelligence Unit、EIU)」が発表した恒例の「世界の都市の住みやすさ」ランキング。2位はウィーン(オーストリア)、3位はバンクーバー(カナダ)、4位はトロント(カナダ)で、5位にアデレード(オーストラリア)とカルガリー(カナダ)が並んだ。

 

ランキングは、世界中の140の都市を安定度、保健医療、文化・環境、教育、インフラの5つのカテゴリーの調査の結果を評価した。富裕国で、比較的人口密度の低い中規模サイズの都市が高得点を獲得した。トップ10のうち7つはカナダとオーストラリアの都市だった。

 

 英ロンドン(London)、米ニューヨーク(New York)、仏パリ(Paris)、東京などの世界の中心的な都市は、「大都市の興奮」を売りにしているが、インフラの過剰拡大と大都市化のもたらした高い犯罪率などがマイナス面となった。東京は15位、パリ29位、ロンドン53位、ニューヨークは55位。

 

 トップ5の都市は去年と同じだが、全体では3分の1以上に順位の変動があった。昨年より「住みよさ」の水準が落ちた都市は、フランスやチュニジアで起きたテロ事件、中東のイスラム過激派組織「イスラム国(Islamic State、IS)」などに見られる、脅威の拡大による不安定な状況を反映した。

 

 全都市のスコアの平均は、2010年と比べて1%低下。特に安定性と安全性の項目は2.2%のマイナスとなった。この5年間でスコアが下がった都市の数は57に上った。

 

 中国では12年に続発した反日デモなどで住みやすさが低下していた都市も多かったが、この1年間で7都市が順位を上げた。最も高い北京は、昨年の74位から69位に浮上した。民主化デモが長期化した香港はスコアが3.2%低下したが、順位は46位。ライバルのシンガポールは49位だった。

 

http://www.eiu.com/home.aspx