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ユニクロの柳井正CEOが、自らの財団で若者留学支援。第一期生37人を選ぶ。「同調圧力」に屈しないグローバル人材を育成へ(各紙)

2017-05-12 22:10:01

yanasi2キャプチャ

 

 ユニクロで知られるファーストリテイリングの柳井正会長兼社長が設立した一般財団法人「柳井正財団」が、若者の留学支援を始めた。このほど米ハーバード大などに留学する第1期生37人を選定した。一人年間7万㌦(800万円)、4年間で28万㌦(3200万円)を支援、学生の教育・生活費用をほぼ全面的に支える。柳井氏は「グローバルリーダーを育成したい」としている。

 

 柳井氏は、若い人材の国際教育支援に本格的に乗り出した理由として、「日本は閉じている。開いてもらわないといけない」、「優秀な人材であっても同調圧力がすごく強い日本の中では、『自分』がない人になっていく」と危機感を指摘する。

 

 2015年末に自ら立ち上げた財団を通じて、留学生が米国社会でも、バイトなどをせずに勉強に打ち込める費用を支援する。学費、寮費、保険料がほぼまかなえる計算という。

 

 第一弾の支援者は37人は、柳井氏自身が面談して決めた。柳井氏の眼鏡にかなう優秀な若者が多く、「落とすのが難しい」として、当初の想定数よりも2倍近い人員を選んだという。

 

 留学生の派遣先は世界中の留学生が集まる米大学で、学士過程への進学を前提とする。ビジネスに直結するMBA(経営学修士)などの修士課程ではない点について、柳井氏は「多様性の中で日本人というものの良さ、長所を発見してほしい」と期待する。自分の強みを知った上で、「グローバルでリーダーシップをもてるような日本人」に育ってもらいたいという期待がある。

 

 柳井氏が若者の海外留学を支援するのにはワケがある。優秀な人材であっても「同調圧力がすごく強い日本の中では、『自分』がない人になっていく」とみるからだ。

 

 12日、奨学生を集めてあいさつした柳井氏は「必ず社会のリーダーに、グローバルなリーダーになってほしい」と激励した。

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