HOME |トランスカナダ、米テキサス間のパイプライン建設を分割実施へ(Reuters) |

トランスカナダ、米テキサス間のパイプライン建設を分割実施へ(Reuters)

2012-02-29 18:20:04

米政権、「キーストーンXL」パイプライン建設計画を認可せず
[カルガリー/ワシントン 27日 ロイター] カナダのパイプライン大手トランスカナダ(TRP.TO: 株価, 企業情報, レポート)は27日、カナダと米テキサス州を結ぶ総額70億ドルのパイプライン「キーストーンXL」建設計画について、まずオクラホマ州クッシングの原油集積地からテキサス州の製油所までの南部区間の建設に着手する方針を表明した。

トランスカナダによると、南部区間の建設コストは23億ドル。米国内での雇用創出は4000人で、2013年半ばから末までの操業を目指すとしている。

クッシング─テキサス間のパイプライン建設は、米国とカナダの国境をまたがないため、米国務省の長期にわたる承認プロセスを省略することができるというメリットがある。

南部区間の建設が完了すれば、クッシングの原油集積地からテキサス州の製油所に原油が輸送され、北海ブレント原油などと比べて北米産原油の価格を圧迫する要因となっているクッシングでの原油の余剰解消につながる。製油所が輸入への依存を高めざるを得ない状況も取り除かれることになり、オバマ米大統領も、大統領のエネルギー政策を批判している共和党に反撃する材料を手にすることになる。

ホワイトハウスはトランスカナダの決定について、歓迎の意を表明した。

北部区間の建設については依然として米政府の承認が必要だが、トランスカナダは今年10月ないし11月までにはネブラスカ州政府と代替ルートについて話をまとめることができると予想している。

オバマ政権は1月、キーストーンXLの建設計画を認可しないと発表した。大統領は代替ルートの検討も含め、検証プロセスに十分な時間がなかったことを理由に挙げ、共和党が性急な期限を設定したことを批判していた。

 

http://jp.reuters.com/article/jpnewEnv/idJPTYE81R03K20120228