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千葉・市原の国内最大規模の「山倉水上メガソーラー発電所」、台風15号の影響か、パネルが炎上。京セラ・東京センチュリーの共同事業(各紙)

2019-09-10 13:10:05

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 各紙の報道によると、首都圏を襲った台風15号の影響で、9日午後、千葉県市原市にある国内最大規模の「千葉・山倉水上メガソーラー発電所」の太陽光パネルの一部が炎上した。消火活動の結果、パネル約50枚が燃えたという。台風の影響でパネルが損傷、発火したとみられる。

 京セラと東京センチュリーリースが2016年に稼働させた。ダムの湖面に約5万枚のパネルを敷き詰め、年間発電量は約15,635MWh。一般家庭約4,700世帯分の年間電力消費量に相当する。https://rief-jp.org/ct10/49004

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 京セラ子会社の京セラTCLソーラーが事業運営をおこない、東京Tセンチュリーは発電設備に対してリース・ファイナンスを提供。発電所の設計・施工は京セラコミュニケーションシステム、太陽電池モジュールと周辺機器の供給および維持管理は京セラソーラーコーポレーションがそれぞれ担当した。

 千葉県の市原市消防局によると、メガソーラーは山倉ダムの水面を利用した「水上メガソーラー」。近くの人から、「太陽光パネルが燃え、黒い煙が出ている」との通報があった。けが人等はいない模様。



 山倉・水上メガソーラーは、5万枚以上の太陽光パネルを水面に敷き詰めている。面積はおよそ18ha。水上ソーラーとしては国内で最大規模。台風の影響で水上のパネルが吹き寄せられ、重なったり、めくれあがったりしていた。

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 パネルは水面に浮かぶ水上架台の上に設置され、台がアンカーでダムの底に固定されている。しかし、台風15号の強風で水上のパネルが吹き寄せられたとみられる。水上架台は、フランスのシエル・テール製。


 台風による強風の影響で太陽光パネルが発熱し、燃えた可能性もあるとみている。火災はパネルが折り重なったところから火の手があがっていた。

 水上設置式の太陽光発電は通常の陸上と比べてフロートのコストがかかる半面、土地の造成が不要なほか、太陽光パネルの温度上昇が抑えられて発電効率が高くなるメリットがある。 その一方で、風などの影響で太陽光パネルが揺れたり水につかったりリスクもある。今回はそのリスク面が表面化したことになる。


https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190909/k10012071521000.html