世界中の海岸等での廃プラスチック製品のブランド調査、最大廃棄量はコカコーラ、次いでネスレ、ペプシコ。世界の環境NGOのグローバル清掃活動で判明(RIEF)
2019-10-28 16:20:59
各国の環境NGOがネットワーク参加して結成した「ブレイクフリーフロムプラスチック(Break Free From Plastic:BFFP)」は、世界中の海岸等で各NGOが実施した清掃活動と、廃棄物のブランドチェック調査の結果を発表した。それによると、もっとも廃棄量が多かったのは、2年連続で、コカコーラ、ネスレ、ペプシコの3企業が「ワースト3」であることがわかった。
BFFPは今年9月21日、「世界クリーンアップディ」を中心に、世界の6大陸51カ国で、合計484回の清掃活動を海岸や河川等で実施した。参加したボランティアは7万2541人。集めたプラスチック廃棄物は47万6423個で、このうち43%は消費者向けのブランド商品だった。
それらの回収廃棄物をブランド別に仕分けした結果、コカコーラの廃プラスチックが4大陸37カ国で、合計1万1732個と最も多い、ワースト1だった。第二位はネスルで31カ国で4846個、3位がペプシコの28カ国3362個。以下、米モンデリーズ(23カ国、1083個)、ユニリーバ(21カ国、3328個)、MARS(20カ国、543個)、P&G(18カ国、1160個)などと続く。
コカコーラは2位~4位までの3社を合わせても多い量となっており、不動の「ワースト1」企業ということになる。
同社は昨年1月、「2030年までに、世界で販売する製品に使用される容器(ボトルおよび缶)を100%回収し、すべてリサイクルする」とのグローバル目標を公表している。宣言だけでなく、実際に、すでに世界中に廃棄されている同社の製品廃棄物の「回収責任」を明確に果たせるかが問われている。https://www.cocacola.co.jp/stories/sustainable_packaging_goal
ただ、廃棄物量は大陸によって微妙に異なる。コカコーラやペプシコは北米では上位3位に入っていない。北米トップはネスレ、2位Solo Cup Company、3位スターバックス。しかし、欧州、アフリカではコカコーラが1位、南米ではペプシコ1位に続いてコカコーラ2位、アジアでは1位ネスレに続いて、2位コカコーラ、3位ペプシコとなっている。
コカコーラは米国企業で、現在は多国籍展開をしているが、現在のマーケティングの主流は、北米市場よりも、その他の大陸市場ということになる。廃棄物量からその会社の流通戦略が浮き上がってくる。
回収した廃プラの種類では、買い物レジ袋が5万9168個、小物入れ5万3369個、ペットボトル2万9142個が最も多かった。国別では、中国、インドネシア、フィリピン、ベトナム、スリランカ等での回収量が最も多かった。ただBFFPは、これらの国が、海洋廃プラの汚染源というよりも実際は、米欧の多国籍企業が自らの商品戦略でプラスチック容器を世界中にばら撒いている、と指摘している。
BFFPのグローバルコーディネーター、ヴォン・ヘルナンデス氏は「調査結果は、企業が引き起こしたプラスチック汚染を明らかにし、企業が、より緊急性を持って取り組むべき根拠を示している。企業が使い捨てプラスチック包装を使い続ける限り、自然界へのプラスチック流出は続く。リサイクルでは問題は解決しない。企業は直ちに使い捨てプラスチックの生産を減らし、既存の流通システムに代わる革新的な解決策(再利用や詰め替えの仕組み)を導入すべきだ」と述べている。
https://www.breakfreefromplastic.org/globalbrandauditreport2019/
https://www.greenpeace.org/japan/nature/press-release/2019/10/25/10623/
上記の3ワースト企業がfルオmプラスチッ