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オリックス自動車、太陽光発電付きの「移動事務所車」、来月からレンタル配備。新型コロナウイルス対策にも活用(?)(各紙)

2020-02-26 22:16:45

orixauto1キャプチャ

 

 各紙の報道によると、オリックスグループのレンタカー会社、オリックス自動車は自社開発の「移動事務所車(モバイルオフィスカー)」に、太陽光パネルを搭載した車両のレンタルを3月上旬から始める。移動事務所車は、建設現場などや遠隔地でも事務作業ができるとして人気を集めており、太陽光活用で機能性を高めることができる。新型コロナウイルス対策でテレワーク等を導入する企業が増えているが、移動事務所車への需要も高まりそうだ。

 

 (写真は、移動事務所車の「オフィス」で仕事をする)

 

 日本経済新聞が報道した。オリックス自動車の移動事務所車は、日産自動車の商用バン「NV200」をベースに、オリックス自動車が車内を改造している。後部スペースに椅子やデスク等の「オフィス」部分が設置される。これまでの車でも、蓄電池を搭載、走行中にエンジンを通じて充電することで照明やパソコン、エアコン等の利用に充当されてきたが、太陽光発電装備車は太陽光発電の電力で安定的に電化が可能となる。

 

工事現場等での「オフィス」に最適
工事現場等での「オフィス」に最適

 

 主な装備は、収納機能付き椅子とテーブルのほか、車両用DC12VからAC100Vへの電源変換インバーター、外部電源取り出し機能、LEDルームランプ、後部座席ウィンドウフィルムおよびカーテン、エンジン停止時に使用可能な簡易型エアコン、カーナビ、ETC車載器等を標準搭載。新型車は車の屋根に太陽光発電パネルを搭載する。

 

 同社では2015年9月に、土木・建設会社等の企業向けオーダー製作として移動事務所車を開発・提供を始めた。企業の手応えがかなりあったことから、翌16年から一般レンタル車として約100台を用意してサービスを開始した。現在は全国60拠点で213台を展開している。ただ「ほとんどの車が借りられており、空き車両がない状況」。今般、3月上旬に追加する60台のうち、46台を太陽光パネル付き車両とする。

 

 太陽光発電パネルは、出力215W。天気が良い日は蓄電池のバッテリー切れを気にせずに電気を使える。エアコンの使用は、車載蓄電池だけを使う場合に比べて使用可能時間は6~7割増える。またエンジンを切った状態でも、約2時間30分は太陽光の力で動かせるという。利用料金は24時間で1万9500円(税別)。太陽光パネルなしの車両に比べて500円高い。同社では1週間や月単位での貸し出しを想定している。

 

「オフィス」は風通しもよく、快適
「オフィス」は風通しもよく、快適そう。

 

 移動事務所車は、事務所や会社に帰らずに出先で作業ができる。このため、残業時間の削減や効率化を進める働き方改革に対応できるほか、今回のコロナウイルス対策のように、会社に出社せず、自宅の近く、あるいは出張先、現場等に直行して仕事をする需要も今後高まりそうだ。

 

 同社以外にも、大和ハウス工業グループの大和リース(大阪市)も16年から自社向けに開発した移動オフィス車の配備を進めて、18年11月には車種を追加して販売を開始している。建機レンタルのサコスも13年から移動オフィス車のレンタルサービスを提供している。

 

https://www.orix.co.jp/grp/company/newsroom/newsrelease/180927_ORIXG2.html

https://r.nikkei.com/article/DGXMZO56032180V20C20A2TJ1000?type=my#AAAUgjIwMA