HOME |核兵器のプルトニウムを民生転用する米MOX工場の建設凍結 採算合わず プルサーマル発電暗礁に(各紙) |

核兵器のプルトニウムを民生転用する米MOX工場の建設凍結 採算合わず プルサーマル発電暗礁に(各紙)

2014-03-07 02:21:10

sabannariver
sabannariver各紙の報道によると、オバマ米政権は5日、核兵器の解体から出るプルトニウムを商業用原発の燃料に転用するプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料の加工工場の建設計画を凍結すると発表した。コスト増と計画遅れにより採算が取れないとの判断。米国のプルサーマル発電も暗礁に乗り上げた形だ。

MOX工場は、米国南部のサウスカロライナ州サバンナリバーの核施設で、07年から建設中。当初計画では2019年の完成予定だったが、米エネルギー省は2015会計年度予算案では、施設の維持費だけを計上した。2002年時点で約10億㌦(約1200億円)と見込んだ建設費は、約78億㌦に増大している。

 

米MOX計画は、ロシアとの戦略核兵器削減交渉に基づき、米国内にある34トンの兵器級プルトニウムをMOX燃料に加工する計画。工場凍結により、燃料化する予定だったプルトニウムについては、核安全保障局(NNSA)が長期保管などの形で処理することになる。