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「私たちは脱原発に舵を切った」 伊吹文明衆院議長 フェイスブックに書き込み(東京)

2014-03-14 10:09:08

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ibukiPK2014031402100041_size0 東日本大震災3周年追悼式のあいさつで脱原発を目指す考えを示した伊吹文明(ぶんめい)衆院議長(76)が追悼式前日の10日、自身のフェイスブックに「私たちは、最終目標としては脱原発に舵(かじ)を切った」と書き込んでいたことが自民党内で話題になっている。


 原発維持・推進政策を転換するよう繰り返し安倍晋三首相に呼び掛けている小泉純一郎元首相に続き、自民党出身の「三権の長」が脱原発派への転換を明確に宣言したことで、政府のエネルギー基本計画案など党内の原発議論に影響が出る可能性がある。




 書き込みは「あの大惨事の教訓を忘れてはならないのに、被災地以外では大震災以前と変わらぬ日々の暮らしが営まれている」と指摘。その上でエネルギー政策に関し「核エネルギーはコストの安い電力を供給するが、3・11の自然の力の前に抑制の効かない人間の弱さをさらけ出した。自然をコントロールしているつもりの技術は、人間の心の弱さが出ると自然の報復を受ける」と、原発の危険性を強調した。




 脱原発の道筋として「相変わらずエアコンを使い、深夜テレビを見て、24時間コンビニを利用している」といったライフスタイル見直しや省エネ、省電力を呼び掛けた。




 伊吹氏は衆院京都1区。大蔵官僚から1983年の衆院選で初当選し、当選10回。党幹事長や財務相、文部科学相などを歴任。2012年12月から衆院議長を務めている。




 震災追悼式では、東京電力福島第一原発事故に関し「ふるさとに戻ることができず、放射性物質に苦しんでいる方々が多くいる現実を忘れるべきではない」と強調し「将来の脱原発を見据えて議論を尽くしてまいりたい」と述べた。