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自民党福島県連 今秋の福島県知事選に 佐藤雄平現知事ではなく 原発推進の独自候補擁立へ(FGW)

2014-03-16 22:18:28

佐藤雄平福島県知事
 

佐藤雄平福島県知事
佐藤雄平福島県知事


各紙の報道によると、自民党福島県連は16日、福島市内で定期大会を開き、今秋の福島県知事選に、現職の佐藤雄平知事が3選出馬するかうかの行方にとらわれず、自民党の独自候補を擁立することを決定した。脱原発路線から脱却できない佐藤知事を排して、福島イコール脱原発の構図の変更を目指す狙いとみられる。

現職の佐藤雄平知事(66)は現在2期目で11月に任期満了を迎える。現時点で、3選出馬について態度を明らかにしていない。佐藤知事は、福島原発の事故時には、住民へのヨウ素剤投与の指示をしなかったほか、SPEEDIによる放射能拡散の予測データを事故発生時から15日までの分を消去するなど、事故対応の不備を重ねた一方で、福島第二原発を含めた「全県原発ゼロ」を常に国に求めるなど、事故後は脱原発を県政の柱の一つにしている。

 

自民党県連も先の国政選挙等では、「全県脱原発」を掲げるなど、県民の意向を無視できない対応をしてきた。こうした中で、東電福島第二原発の扱い、除染廃棄物の中間処理施設建設問題、放射能汚染水の海洋放出問題などで、県政を「脱原発」の立場から、より柔軟な対応ができるように変更したいというのが、安倍政権の意向。

原発事故を起こした福島県の知事が、原発行政により柔軟な姿勢の持ち主に変われば、全国の脱原発運動に対しても、少なからぬ影響を与える可能性もある。こうした政治展望のなかで、自民党としては独自県知事候補の擁立に向けて動くことになったとみられる。

岩城光英自民党県連会長は大会あいさつの中で、東日本大震災と東京電力福島第1原発事故からの復興が福島県にとって重要になっていると強調したうえで、「佐藤現知事の懸命な取り組みには敬意を表するが、選挙では独自の候補を立てて戦いたい」と述べ、佐藤知事と一線を画する立場を鮮明にした。


定期大会には佐藤知事も出席したが、知事選についての自らの去就については明らかにしなかった。自民党は国政において自民党が圧倒的多数を占めている現状を最大限に活かし、県政運営の主導権を握る決意を露わにしたといえる。

http://news.infoseek.co.jp/article/16kyodo2014031601002050