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安倍首相「川内はなんとかします」 九電会長らに、酒を酌み交わしながら”確約” 政治主導の再稼働路線明確に(各紙)

2014-07-19 20:03:08

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abeshushouimagesCAVRBS0S各紙の報道によると、安倍晋三首相は18日夜、福岡市内で、貫正義九州電力会長ら九州の財界人と会食した。席上、九電川内原発(鹿児島県)の早期再稼働を要請された首相は「川内は何とかしますよ」と応じたという。酒席で国民的焦点の原発稼働を要請する業者に確約を与える首相というのは、”奢り”以外の何ものでもない。 安倍首相の九州訪問は「視察」という。福岡市博多区の料亭で約2時間、貫会長らのほか、麻生太郎副総理兼財務相の弟の麻生泰(ゆたか)九州経済連合会会長、石原進JR九州相談役らが同席した。安倍首相の九電への「確約」は、会食後に記者団に対して、石原氏が首相のやりとりとして明らかにした。

 

川内原発の再稼働問題では、原子力規制委員会が16日、安全対策が新規制基準を満たすとする審査書案を公表し、再稼働が確実になっている。ただ規制委は、「(規制委は)基準に適合しているかどうかを審査するだけで、稼働させるかどうかには関与しない」との姿勢を崩さず、政府も「稼働させる政治判断はしない」との立場を表向きとっている。

 

しかし田中俊一規制委委員長は「基準への適合は審査したが、安全だとは私は言わない。これがゴールではないので、(九電は)努力していく必要がある」と述べた。同原発再稼働の判断は、形式的には電力会社と立地自治体に委ねられた形だが、実質は政治判断で再稼働を最優先する方針であることが、この日の安倍首相の対応でも明らかになった。