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東電 福島第一原発からの放射能汚染水大量の海洋流出 今も継続を認める 昨年だけでセシウム日量230億トン トリチウム同240億トン 実に年間各8兆トン超。壮大な二次汚染拡散 (FGW)

2014-08-12 23:14:18

fukushimamaiyouryushutsu2キャプチャ
fukushimamaiyouryushutsu2キャプチャ東京電力は福島第一原発からの放射性物質の海洋流出が、現在も膨大な量で続いていることを認めた。

昨年の流出量は日量ベースで、セシウム137が約230億トン、トリチウム同240億トン、ストロンチウム同140億トン。今年は抑制対策が幾分効いたことから、セシウムが20億トン、トリチウム150億トン、ストロンチウム40億トンへと減っている。しかし、それでも日量で数十億トンのオーダーで放射能が海洋流出していることになる。

建設中の海側遮水壁
建設中の海側遮水壁


 

さらにこのデータを踏まえると、年間の海洋流出量はセシウム137が8兆4000億トン、トリチウム8兆7600億トン、ストロンチウム5兆1100億トンという天文学的な数字になる。

 

福島原発からの放射性物質が大量に流出しているのは、主に隣接する福島第一原発の港湾区域。同港湾と外洋の間は、魚類の流出を防ぐシルトフェンスが張られているものの、海水の流出入を防ぐものではなく、流れ込んだ放射性物質は過去3年以上にわたって、外洋に拡散し続けていることが確実とされる。

 

安倍首相が「汚染水はコントロールされている」と国際公約したことを、多くの人が忘れかけているのかもしれない。だが、膨大な放射性物質が事故後3年を経ても、継続的に海洋流出していることを事実上、野放しにしてきた事実は、単なる「首相発言」の是非にとどまらない。一種の国家ぐるみの海洋犯罪の様相を帯びてきたといえる。

 

東電では海側遮水壁を建設中で、これが早ければ9月末にも完成する見通しで、同遮水壁が完成すれば、セシウムとストロンチウムは今年の流出分よりも約40分の1、トリチウムは15分の1の流出量に抑えることができるとしている。しかし、その場合でもトリチウムは日量約1億トンの流出は続くことになる。

 

海洋汚染だけでなく、大気への放射性物質の拡散も依然続いている。事故当初の膨大な放射性物質の流出以来、東電は放射性物質の流出について、ある意味で間隔が麻痺しているようだ。

 

http://www.tepco.co.jp/cc/press/betu14_j/images/140811j0105.pdf