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福井地裁 高浜原発の再稼働差し止め仮処分を不服とした関電の執行停止申し立てを却下 関電、期日までに証拠を提出できず(各紙)

2015-05-20 01:01:14

takahama001
takahama001各紙の報道によると、関西電力は福井県の高浜原発3、4号機の再稼働差し止めを命じた4月の仮処分を不服として、仮処分の効力一時停止措置を申し立てていたが、福井地裁(林潤裁判長)が18日に却下していたことが分かった。これで高浜原発は当分、再稼働できなくなった。

 

地裁は申し立てを却下した理由を「(仮処分決定の)取り消しの原因となることが明らかな事情について、ある程度の証拠提出があったとはいえない」とした。要するに、取り消す明らかな事情があると判断できる証拠が、関電側から提出されなかったためという。

 

4月14日の再稼働差し止め仮処分決定は、福井地裁の樋口英明裁判長(その後、名古屋家裁に異動)が出した。それに対して関電は、決定取り消しを求める異議と、異議審の決定が出るまでの間、仮処分の効力を止める執行停止を申し立てていた。

 

関電側は執行停止とともに異議も申し立てており、異議審の審尋は20日に開かれる。審尋は当事者双方に書面または口頭で意見陳述の機会を与える手続きで、非公開。この異議審を含めて、今後の司法手続きで決定が覆らない限り、高浜3、4号機の再稼働は事実上できない。

 

関電は「誠に遺憾。一日も早く再稼働させるべく、異議審において安全性の主張立証に全力を尽くす」とコメントした。