HOME |小泉純一郎元首相 「火山はいつ噴火するか分からない。日本は原発をやってはいけない国だ」と改めて指摘(各紙) |

小泉純一郎元首相 「火山はいつ噴火するか分からない。日本は原発をやってはいけない国だ」と改めて指摘(各紙)

2015-06-07 02:25:41

koizumijyunnichiroキャプチャ

各紙の報道によると、小泉純一郎元首相は鹿児島市で講演し、8月中旬に予想されている九州電力川内原発の再稼働について、口永良部島などの噴火の影響を指摘、「日本は原発をやってはいけない国なんだ」と、川内原発再稼働に反対する姿勢を改めて強調した。

 

小泉氏は「ここ最近、想定外の噴火が頻発している。特に、口永良部島の噴火が大きい。九州には阿蘇もあるし桜島もある。地震もこの10年間、マグニチュード7前後のものが5回も起きている。そのたびに原発はストップしている。『地震国・日本』に加え、火山もいつ噴火するのか分かりません。日本は原発をやってはいけない国だ」と指摘した。

koizumi5キャプチャ



また、安全性の問題だけでなく、原発推進派が、「原発は地球温暖化対策になるクリーンエネルギーだ」と主張する点にも異議を唱えた。というのは、原発がCO2を出さないのは発電する工程だけで、その前の建設段階や、後の廃炉工程では、大量のエネルギーを消費するためだ。

 

また、冷却水の海洋放出で、海水の温度を変えて生態系を歪めるほか、冷却水パイプの清掃に使う塩素殺菌による海洋汚染にも言及、「原発は目に見えないところで海を汚染している」と指摘し、原発事業全体を「環境汚染産業」と断じた。

koizumi6キャプチャ

川内原発については、使用済核燃料問題に関連した問題提起をした。それは、政府が別途、使用済核燃料の最終処分場問題で方向性を出せないままでいる点だ。「このまま再稼働をすると、使用済核燃料はどんどん増えていくが、そのための処分場については、国民に協力してもらいたいということでないと、国民は了解しない」と指摘し、国が直接、処分場の選定を担う方針を出した安倍政権の安易な見通しに、疑問を示した。

 

「産廃業者の場合、処分場を見つけてこないと、都道府県知事は許可を出さない。それなのに、産廃より危険な核のゴミについては、処分場がないのに、何で国が再稼働を許可するのか、不思議でしょうがない。再稼働すれば核のゴミは増える。九電は処理場を確保しているのか。鹿児島県知事はどう対応するのか」

 


小泉元首相は講演の中で安倍首相を含む歴代首相らと会食した時のことも話した。「私が『原発ゼロにすべきだ』と主張すると、(安倍首相は)笑いながら聞いていました。追及するという感じではないですよ」

 

 「東電福島第一原発の事故後、政府も原発依存度をできるだけ低く、低減させると言っていた。それが今、これからも原発依存度を20%程度維持しなきゃならんと言っている。これを認めちゃダメだ。原発を維持したいために、自然再生エネルギーが拡大していくのを防ぐ意図としか感じられない。選挙で言ったことを、もう忘れちゃったのか」