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福島第一原発 亀裂した耐圧ホースと同型のホース 原発内で100カ所以上使用。劣化する部材、修理・交換進まず。随所で汚染水漏れのリスク(福島民報)

2015-06-21 12:20:41

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東京電力福島第一原発で仮設の耐圧ホースに亀裂が入り、移送中の汚染水が漏れ出た問題をめぐり、同型のホースが少なくとも100カ所以上で使用されていることが東電の調査で判明した。調査は継続中で、最終的に数100カ所に上る可能性もあるという。調査結果は来週中にも公表する方針。


 ホースはポリ塩化ビニール製で事故後に敷設した。敷設後に一度も点検していない箇所があるなど、以前からホースの劣化や管理体制の甘さが指摘されていた。

 

 関係者によると、調査は、5月末に起きた汚染水漏れを受けて始まった。作業員がホースの設置場所と使用状態を調べている。

 

 東電は敷地内に敷かれたホースの場所と状況を把握後、より丈夫なポリエチレン管への交換などの対策を講じる方針だが、作業が順調に進むかは不透明だ。

 

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東日本大震災から4年3カ月が経過し、ホースに限らず事故後に配置した仮設設備の劣化は進んでいる。角山茂章県原子力対策監は「作業が多岐にわたり、ホースなど付属的な設備の点検まで追い付いていないのが現状」と指摘する。

 

 5月末に亀裂が見つかった耐圧ホースの箇所は、雨水など敷地内で発生した汚染水をためるタンクから、3号機タービン建屋へ移す経路にあった。亀裂は長さ約1センチ、幅約2ミリ。許容値を超えてホースを曲げて使用したことが原因だった。

 

http://www.minpo.jp/news/detail/2015062123567