HOME |福島県大熊町内で2MWのメガソーラー起工式 事業主体は福島県や東邦銀行等が出資の「福島発電」 12月中旬に完成(各紙) |

福島県大熊町内で2MWのメガソーラー起工式 事業主体は福島県や東邦銀行等が出資の「福島発電」 12月中旬に完成(各紙)

2015-07-23 12:00:36

ookumaキャプチャ

各紙の報道によると、東電福島第一原発事故の影響で全町避難を呼び無くされた大熊町内で、復興のシンボルとなる2メガワットのメガソーラー建設工事が始まり、21日、現地で起工式が開かれた。

 メガソーラーが建設されるのは、福島県大熊町の復興拠点・大川原地区。 同地区は、町内でも比較的、放射線量が低く、「先行復興ゾーン」として、復興・再生に向けたインフラ整備などの検討を進めている。

 

 建設されるのは「大熊町ふるさと再興メガソーラー発電所」で、福島県や地元自治体、東邦銀行、福島銀行など地元金融機関なども出資して設立した「福島発電」が事業主体となる。

 

 福島県では同地区を帰町を望む町民の居住地として整備するとともに、復興・再生の事業拠点や研究開発拠点として開発する計画。メガソーラー建設のほか、昨年12月には植物工場も建設されている。

 

 メガソーラーは2.3ヘクタールの農地に太陽光パネル約7700枚を並べる。最大出力は約2MW。年間発電量は約220万kW時を見込んでいる。発電事業期間は20年間で、固定価格買い取り制度(FIT)を通じて東北電力に全量売電し、事業終了後は農地に戻し有効活用する。

 

 年間発電量は一般家庭約600世帯分の消費量に相当。売電収入の一部は植物工場の運営に充当する。総事業費は約5億円の見込み。

 

 事業主体の福島発電は、福島県と県内自治体のほか、県内の金融機関、企業の出資で設立された。2014年4月に出力1.2MWの「福島空港メガソーラー」を建設、運営している 。出資金融機関は、東邦銀行、福島銀行のほか、大東銀行、郡山信用金庫、須賀川信用金庫。

 

 起工式に出席した渡辺町長は「東日本大震災後、町が関わる初めての事業。ふるさとを取り戻す歩みが着実に進んでいることを示し、うれしい。農地の荒廃を防ぎ、環境を保全する役割もある。将来、帰還がかなった際には子どもたちがエネルギーの大切さを学ぶ場になると期待できる」と話した。

http://www.minpo.jp/pub/topics/jishin2011/2015/07/post_11896.html