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「原発は環境汚染産業」 小泉元首相、朝日新聞とのインタビューで、九州電力川内原発の再稼働を強く批判(各紙)

2015-09-15 16:43:39

koizumi2キャプチャ

 朝日新聞は、小泉純一郎元首相とインタビューした。同氏は、九州電力川内原発1号機の再稼動などの動きについて、「間違っている。日本は直ちに原発ゼロでやっていける」と語ったことを伝えた。また、政府や電力会社が説明する原発の安全性や発電コストの安さに関して「全部うそ。福島の状況を見ても明らか。原発は環境汚染産業だ」と批判した、という。

  小泉氏は首相在任中は原発を推進してきた。しかし、東電福島第一原発事故後、原発の危険性を訴えて全国行脚している。朝日の取材に対しても、最近の地震頻発の事実を踏まえて、「原発は安全ではなく、対策を講じようとすればさらに莫大な金がかかる」と主張し、経済産業省が主張する「原発はもっともコストが安いエネルギー」という説明を「ウソ」と、批判した。

 

 また政府が、原発は温暖化対策になると説明する点についても、「(火力発電で発生する)CO2(二酸化炭素)より危険な『核のゴミ』(高レベル放射性廃棄物)を生み出しているのは明らかで、全然クリーンじゃない」と反論した。

 

 原発再稼働を推し進める安部政権に対しては「原発推進論者の意向に影響を受けている。残念だ」と批判。今年3月、首相経験者による会合の席で安部首相に「原発ゼロは首相の決断一つでできる。こんないいチャンスはないじゃないか」と直接迫ったが、安部首相は答えなかった、という。

 

 また、原発政策が選挙の争点にならない現状について「争点になる時は必ずくる。その時に候補者自身がどう判断するかだ」と強調した。細川護煕元首相とともに続けている原発ゼロの国づくりをめざす国民運動については「焦ることなく、あきらめずに続けていく。そういう価値のある運動だ」と述べた、としている。