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福島の山野、各地で高濃度セシウムのきのこ、クリ等を検出。サクラシメジから最高3万5130ベクレル。福島市からも基準超過の高濃度きのこ相次ぐ(RIEF)

2018-10-24 22:41:11

sakurashimeji1キャプチャ

 

   東京電力福島第一原子力発電所事故から8回目の秋を迎えている。先日、福島から約300kmも離れている山梨県で、野生のきのこから、基準超過のセシウムが検出され、話題となったが、福島県の山野では、きのこから最高3万5130ベクレルが検出されるなど、依然、けた外れの高濃度汚染がそのままま残っている。

 

 (写真は、高濃度のセシウムが検出されたのと同じサクラシメジ)

 

 福島県の各市町村が定期的に計測しているデータの9月分の集計によると、国指定の帰還困難区域の飯館村の小宮地区で、きのこの一種のサクラシメジからセシウム134と同137の合計で35130.6ベクレルに達した。

 

 また香りがいいことで知られるコウタケも、23355.6ベクレルという高濃度のものが採取された。サクラシメジも、コウタケも、同村以外の福島県下の各地で、高濃度の検出事例が相次いでいる。

 

 帰還困難区域にとどまらない。福島市の松川地区でも、7348ベクレルのサクラシメジが、 コウタケは2087ベクレル、また同市の吉井田地区ではマツタケから2395ベクレル等が検出されている。

 

香りのよさで知られるコウタケ
香りのよさで知られるコウタケ

 

 いずれも国の食品基準である1kg当たり100ベクレルを大きく上回るだけではなく、先日、山梨県の富士五湖周辺で見つかったきのこ(ショウゲンジ)の200ベクレルを大きく上回る水準だ。http://rief-jp.org/ct13/83916

 

 福島市のほか、二本松市でも、9月27日に検査したクリタケから2559ベクレル、イノハナから1985ベクレル、マツタケから541ベクレル。郡山市でもコウタケから966.7ベクレルなどの高濃度のセシウム検出事例が相次いでいる。

 

 汚染はきのこに限らない。秋の自然の味覚の一つ、クリも、飯館村の 蕨平では1130.0ベクレル、広野町でも535.7ベクレル、二本松市から403ベクレル、郡山市で315.3ベクレル、福島市で290ベクレルと、いずれも100ベクレル超えの値が続出している。

 

 動物では、飯館村で捕獲された猪の肉から、1054.4ベクレル、郡山市のアカヤマドリから423.5ベクレルなどが検出された。

 

 セシウム137は半減期30年。東電事故から7年半しか経っておらず、山野は除染もしていないので、汚染物質がそのまま残って当然だ。さらに、きのこ等が生える付近には、雨等で洗い流された汚染物質が蓄積して滞留している可能性も高く、きのこ類の汚染が高水準で残る要因になっているとみられる。

 

https://www.pref.fukushima.lg.jp/sec/01010d/monitoring-all.html