スウェーデンの環境活動家、グレタ・トゥーンベリさん。高校卒業で、最後の「学校ストライキ」実施。251週目。「もう学校ストライキはないが、『金曜日の抗議』は続ける」と(RIEF)
2023-06-10 01:47:41
スウェーデンの環境活動家のグレタ・トゥーンベリさんが9日、「最後の学校ストライキ」を、仲間たちと行った。2018年8月に「気候のための学校ストライキ」という手製のプラカードを掲げ、スウェーデン政府に、国としてより強い気候対策の実施を求めて議会前で一人で座り込んだ。それから数えて251回の「ストライキ」を実践してきた。しかし、同日、グレタさんは高校を卒業した。だから、「学校を卒業したので、もう学校ストライキは続けられない。なので最後のストライキ」とツィッターにつづった。
(写真は、「最後の学校ストライキ」に集まった仲間たちと記念写真に収まったグレタさん=前列㊨端)
彼女が「最後の学校ストライキ」に際してツィートの翻訳内容は以下の通り。
「2018年にストライキを始めた時は、それが何かにつながるかということに期待は持っていなかった。3週間の間、毎日ストライキを続けた後、集まったわれわれ子供の小さなグループは、これを毎週金曜日に続けようと決めた。そして、実際にそうした。そこから『Fridays For Future』が生まれた」
「その後、もう少し参加する人々が増え、さらにその後、突如として、毎日のように参加者が増大するグローバル運動となった。2019年の間、『気候のための学校ストライキ』をする若者たちは数百万人にもなり、世界180カ国以上の街の通りに溢れ出た。しかし、パンデミックが始まってからは、われわれは抗議のための新たな方法を見つけなければならなくなった」
「貪欲と利益、そして経済成長の名の下で、阻害され、被害を受けてきた人々と地球。貪欲な人々は、生態系やわれわれの生命維持システムを不安定にし続けている。その結果、われわれは、われわれのコントロールを超える、潜在的に方向感を失った(非線形な)生態系と気候の臨界点に、急速に近づいている」
「しかも、世界の非常に多くの部分で、そのプロセスは加速させてられてさえいる。それはたぶん、今卒業するわれわれの多くにとっては、われわれがこれから入っていこうとする未来がどんな姿になるのかは、今はわからない。われわれがその危機を引き起こしたわけではないにもかかわらずだ」
「声をあげることのできるわれわれは、そうする義務を持っている。すべてを変えるためには、われわれは全ての人を必要としている。わたしは、引き続き金曜日の抗議を続ける。たとえ、それは正確には『学校ストライキ』ではないかもしれないが。われわれは、でき得ることのすべてをやること以外に、他の選択肢を持っていないというだけなのだ。闘いは今始まったばかりだ」
その3か月後、グレタさんは、スウェーデンの新聞主催の気候変動エッセイ大会で優勝した。評価された文章の中で、彼女は「私は安心したい。私たちが人類史上最大の危機にあることを知っているのに、どうして安心できますか?」と書いた。不安な若者の共通する心理は、「気候のための学校ストライキ」として、ほぼ5年、続いた。そしてそれは「始まりでしかない」。
School strike week 251. Today, I graduate from school, which means I’ll no longer be able to school strike for the climate. This is then the last school strike for me, so I guess I have to write something on this day. Thread