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第一生命保険、世界銀行発行の「SDGボンド」約104億円分を私募で引き受け。資金使途は途上国の新型コロナウイルス対策に。先月のアジア開銀ボンドに次ぐコロナ資金調達支援(RIEF)

2020-05-05 15:17:18

Daiichi4キャプチャ

 

  第一生命保険は、世界銀行(国際復興開発銀行=IBRD)が新型コロナウイルス対策として発行したオーストラリアドル建てのサステナブル・ディ ベロップメント(SDG)ボンド1億5000万豪㌦(総額約104億円)を全額引き受けたと発表した。同社は先月もアジア開発銀行(ADB)発行のヘルスボンド、1億3000万カナダ㌦(約100億円)を引き受けており、国際公的金融機関のコロナ対策へのファイナンスに力を入れている。

 

 世界銀行グループは、途上国での新型コロナウイルス対策支援のため、最大1600億㌦規模の資金拠出(今後15か月間)を3月に公表している。今回のSDGボンドもその一環。資金使途は、途上国向けの医薬品の調達や、検査キット・個人用防護具・人工呼吸器等の医療機器の調達、隔離病棟の新設等、途上国向 けの保健医療支援等を含む。

 

 第一生命が引き受けたSDGボンドは、発行分をすべて引き受ける私募形式。クーポンレート等の条件は公表されていない。同社は昨年7月にも世銀のSDGボンド総額約108億円分を私募で引き受けている。その際の資金使途は、農作物の貯蔵技術の向上や食品廃棄物のリサイクル事業等、食品ロス・廃棄問題への取組み等だった。

 

 また4月22日に発表したアジア開発銀行のヘルスボンドの引き受け分も、アジア太平洋地域の途上国向けに、感染症予防・看護のために必要な医薬・医療品の供給、深刻な呼吸器疾患治療に必要な医療機器の調達等、途上国向けの保健衛生・医療関連プロジェクト等に充当される。http://rief-jp.org/ct2/101816

 

 第一生命は運用資産規模約36兆円を抱える。幅広い資産で運用する「ユ ニバーサル・オーナー」の一つとして、「QOL(生活の質)向上」、「地方創生・地域活性化」、「気候変動」を重点テーマとしてESG投資を推進している。

https://www.dai-ichi-life.co.jp/company/news/pdf/2020_012.pdf