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三井住友海上と、あいおいニッセイ同和損保、プラスチックの資源循環に取り組む企業向けに、賠償責任保険等の保険料割引。廃プラ削減を支援。4月から適用(RIEF)

2022-03-29 19:58:23

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 MS&ASDインシュアランス グループの三井住友海上火災保険とあいおいニッセイ同和損害保険は、4月1日から、プラスチックの資源循環に取り組む企業向けに、賠償責任保険等の保険料の割引を適用する。同月から施行される「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律(プラスチック資源循環法)」に基づき、環境配慮がなされたプラスチック製品の設計で認定を受けた企業に対して、保険料を割り引く。環境配慮されたプラスチック製品の普及促進にもつながるとしている。

 

 世界的な環境課題となっている海洋プラスチックごみ問題へ対応するため、わが国でも、昨年6月にプラスチック資源循環法が成立した。同法は、プラスチック使用製品の設計・製造段階から廃棄に至るまでのライフサイクルの各段階で、回避可能なプラスチックの使用を合理化したうえで、必要不可欠な使用の場合はリサイクルを徹底するために、製造事業者等、ユーザー、排出者それぞれの役割を明確化している。

 

 同法に導入された「設計認定制度」は、主管省庁の設計認定を受けたいプラスチック使用製品製造事業者等が、任意に申請を行う仕組み。プラスチック使用製品の設計の段階での3R+Renewableの取組を促進する対策の一つで、プラスチックを使用する場合、その使用量の減量化、長寿命化、再利用可能な素材の利用、分解処理可能な対応、破砕・焼却の容易化等を設計段階で工夫する製品認定をする。

 

プラスチック資源循環法の認定制度
プラスチック資源循環法の設計認定制度

 

 プラスチックの使用量を減らすことに加えて、プラスチック以外の素材への代替、再生プラスチックやバイオプラスチックの利用、再利用促進のための簡素化等を総合的に進めることを促進する狙いがある。認定は義務ではないが、認定を受けたプラスチック使用製品は、国がグリーン購入法上で優遇されるほか、情報開示の対象にもなる。

 

 三井住友海上とあいおいニッセイ同和損保は、同法に基づき、プラスチック資源循環の促進を支援するため、 設計認定を得た企業向けの企業総合賠償責任保険、建設業総合賠償責任保険、企業包括特別約款等の保険料を割引くことで、対象企業の設計認定取得を間接的に支援する。認定を得る企業については、損害賠償等の対象になるリスクが低減するとの期待もある。

 

https://www.ms-ins.com/news/fy2021/pdf/0325_1.pdf