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日本ハム、23年春完成予定の北海道で建設中の新球場を、資金使途先とするサステナビリティボンド100億円。今月中に発行。野球場を対象とする同ボンドは初めて(RIEF)

2021-02-04 20:31:36

芝は天然、屋根は開閉式で明るい。

 

 日本ハムは、北海道で建設中の「ES CON FIELD HOKKAIDO(エスコンフィールド北海道)」を資金使途先とするサステナビリティボンドを発行すると発表した。今月中に100億円を発行する。野球場を対象とする同ボンドの発行は初めて。同球場は省エネ等の取り組みからグリーンビルディングの認証を得ており、加えて北海道の魅力を発信するツーリングハブとしての社会的役割や防災備品の備蓄基地にするなどの社会的貢献を盛り込んでいる。

 

 新球場は2023年春の開業予定で、北海道北広島市に建設中。新球場とボールパークからなり、建築面積5万㎡、収容人数は3万5000人、地下2階の掘り込み式のフィールドを基点に地上6階建て観客エリアを持つ。屋根は2枚構造で、うち1枚が可動するリトラクタブル・ルーフ。新球場は、周辺環境との調和を考え、建物中層部にテラスや屋上庭園等が設けられている。投資額は新球場で総額600億円の予定。

 

 今回発行のサステナビリティボンド100億円も投資資金の一部に充当される。期間10年、主幹事はSMBC日興証券と、野村證券の2社。サステナビリティボンド・ストラクチャリングエージェントはSMBC日興証券が務めた。セカンドオピニオンはSustainalyticsが国際資本市場協会(ICMA)のグリーンボンド原則(GBP)とサステナビリティボンドガイドラインへの適合を付与した。

 

外観はガラス張りで、野球場のイメージを一新
外観はガラス張りで、野球場のイメージを一新

 

 新球場は、プロ野球パリーグ・日本ハムファイターズのホームグラウンドになる。日本ハムでは、「単なる野球場ではなく、地域社会に根差し各種ステークホルダーと共に創造する『北海道のシンボルとなる空間』の構築を目指す」としている。

 

 新球場は省エネ・省資源の環境負荷低減型として建設され、日本政策投資銀行のDBJ Green Building認証制度で5つ星を取得した。持続的に成長する“まちづくり”への実現も視野に入れています。また災害時には避難場所として開放するなど社会的な役割を意識して建設されている。

 

 日本ハム自体、2018年度からの3年間を計画年度とする「中期経営計画2020」において「持続可能性(サステナビリティ)の追求」を経営方針の一つに掲げており、「新球場へのボンドでの調達資金の充当は、持続可能な環境・社会への取組として合致している」と説明している。

https://www.nipponham.co.jp/news/2021/20210201/

https://www.nipponham.co.jp/files/user/20210201_02.pdf