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NTT、セブンイレブンの店舗電力の「100%再エネ化」で契約締結。千葉県内に設けたセブン専用の太陽光発電の電力を供給する国内初の「オフサイトPPA」。首都圏の店舗等に提供(RIEF)

2021-03-31 17:13:07

sebunキャプチャ

 

 NTTとセブン&アイ・ホールディングスは31日、セブンイレブン等の店舗の電力を100%再生可能エネルギー電力に切り替える契約を結んだと発表した。NTT子会社が千葉県内でセブン&アイ専用の太陽光発電所を2カ所新設し、6月から首都圏のセブンイレブン40店などに再エネ電力を供給する。不足電力はNTTの太陽光やバイオマス発電で供給する。NTTは2019年3月に電力事業参入を打ち出して以来、初の大型契約になる。

 

写真は、再エネ電力100%になるセブンの店舗)


 NTT子会社のNTT アノードエナジー(NTT AE)が、「オフサイト PPA(電力購入契約)」を結び、セブン&アイ専用の2つの太陽光 発電所を設置する。通常の企業向けのPPA契約は、工場等の屋根や遊休地に発電設備を設置し、隣接する需要企業に電力を提供するオンサイト型が主流。これに対して今回は、オフサイトの遠隔地となる千葉県内の新設発電所から送配電網を介して首都圏全体のセブン等の店舗に送電する仕組みだ。

 

NTT002キャプチャ

 

 これによって、需要企業の設備等の制約を受けずに、企業向けの再エネ電力調達ができることから、需要主導で再エネ投資が促進される展開が期待される。本格的なオフサイトPPAは今回が国内初としている。また、オフサイトPPAだけでは不足する電力について、NTT グループが所有するグリーン電力発電のトラッキング付非化石証書で補完する。

 

 NTTとセブンの契約は20年契約となる。セブンは「再エネ100%セブン」の対象店舗を、当面首都圏40店のほか、東京・亀有の「アリオ亀有」に充当する。その後、全国に拡大する方針だ。各店舗は東京電力との既存契約を順次、切り替える。

 

オフサイトPPAとオンサイトPPAの比較
オフサイトPPAとオンサイトPPAの比較

 

 NTTは2019年3月に「スマートエネルギー事業」構想を打ち出し、自前の通信網設備を活用した電力事業に参入した。年間1000億円を投じて、電話局等の通信施設に太陽光発電所や蓄電設備を設置し、地域密着型の発電能力と、今回のオフサイトPPAを組み合わせて、既存電力会社からの乗り換え需要を取り込む戦略だ。http://rief-jp.org/ct4/88434

 

 セブン&アイは、セブンイレブンやイトーヨーカドーのCO2排出削減を進めている。セブンイレブン店舗の屋根に太陽光パネルの設置を進め、現在、8653 店舗(2021年2月末現在)に導入、店舗電力として活用している。https://rief-jp.org/ct4/108413

 

 また、配送用 EV トラック、FC(燃料電池)小型トラックを試験導入しているほか、物流面でのCO2 排出量削減に向け、環境配慮型の配送トラックを試験的に導入している。「再エネ 100%」の店舗運営では神奈川県内10店舗での取り組みを進めるなど、多様に行っている。

https://www.ntt-ae.co.jp/pdf/press20210331-1.pdf

https://www.7andi.com/company/news/release/18114.html